H29/3/3に募集、第三者割当を行なう旨を発表したUACJの財務内容を分析する。
【増資の内容】
発行価格:276円
払込金額264.6円※発行価格の95.87%
払込期日:平成29年3月21日
発行株式数:募集47,830,000株、OA7,170,000株
資金使途:コマーシャル・ペーパーの償還資金
希薄化率:11%
【事業】※売上、営業損益金額はH28.12期数値。
①アルミ圧延品事業事業:アルミ及びその合金の板圧延製品、箔製品、押出製品、鋳物製品、鍛造製品の製造及び販売をを実施。
・売上331十億円
・営業損益18.5十億円
②伸銅品事業事業:銅管・銅合金管及びその継手等の製造及び販売を実施。
・売上31十億円
・営業損益0.3十億円
③加工品・関連事業事業:アルミ・銅等の加工製品の製造・販売、それらに関連する土木工事の請負や、グループの事業に関連する貨物運送・荷扱、製品等の卸売を実施。
・売上122十億円
・営業損益2.7十億円
【株主】
筆頭株主は古河電気工業で28.1%、次いで新日鐵住金も8.74%保有している。
【損益(直近)】
(売上、売上総利益)
売上は過去3期はほぼ横ばいで推移している。
粗利率はH28.12期で13.3%とH28.3期の11.6%から改善しており、H28.12期における売上総利益は前期比プラス11%で推移している。
(販管費、営業損益)
H28.12期は粗利額が前期比プラス11%で推移している一方、販管費は前期比と同水準であるため営業利益額は前期比51%増で推移している。
なおH28.3期の販管費51十億円のうち、荷造運賃が14十億円、給与が15十億円を占めている。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」は各期30%程度と非常に低い。
支払利息が年間3十億円以上計上されいていることもあるが、評価性引額等の積み増し、のれん償却により法人税負担率が50%前後ある点も要因である。
【財政状態】
(財務諸表の特徴)
直近のH28.12期において自己資本比率が26%、有利子負債比率が172%と有利子負債過多ではあった。
今回の増資により12.7十億円の自己資本の増加と有利子負債の圧縮が図れるがBS自体に大きな影響を与えることにはならない。
(ROAとROE)
今回の増資と予想利益を前提としたROE,ROAはそれぞれ4.1%、1.0%であり資産利益率は良くないと言える。
【株価】
(将来見込み)
H28.12期は前期比粗利率、営業利益率の改善により営業利益は増加している。
しかし、営業利益は年度予想金額の75%であり決算予想には織り込み済みである。
(PER指標)
H29.3期決算予想と増資後の発行済株式を前提としたPERは18.2倍、予想利益に基づくPERは19.6倍である。
(PBR指標)
直近決算期であるH28.12期の純資産と増資を前提としたPBRは0.8倍である。
(その他)
H28.3期の財務内容と単純年間換算営業利益に基づいたEBIT倍率は18.2倍であり、EBITDA倍率は8.5倍である。
市場別、業種別PER、PBRの一覧はこちら。
【増資の内容】
発行価格:276円
払込金額264.6円※発行価格の95.87%
払込期日:平成29年3月21日
発行株式数:募集47,830,000株、OA7,170,000株
資金使途:コマーシャル・ペーパーの償還資金
希薄化率:11%
【事業】※売上、営業損益金額はH28.12期数値。
①アルミ圧延品事業事業:アルミ及びその合金の板圧延製品、箔製品、押出製品、鋳物製品、鍛造製品の製造及び販売をを実施。
・売上331十億円
・営業損益18.5十億円
②伸銅品事業事業:銅管・銅合金管及びその継手等の製造及び販売を実施。
・売上31十億円
・営業損益0.3十億円
③加工品・関連事業事業:アルミ・銅等の加工製品の製造・販売、それらに関連する土木工事の請負や、グループの事業に関連する貨物運送・荷扱、製品等の卸売を実施。
・売上122十億円
・営業損益2.7十億円
【株主】
筆頭株主は古河電気工業で28.1%、次いで新日鐵住金も8.74%保有している。
【損益(直近)】
(売上、売上総利益)
売上は過去3期はほぼ横ばいで推移している。
粗利率はH28.12期で13.3%とH28.3期の11.6%から改善しており、H28.12期における売上総利益は前期比プラス11%で推移している。
(販管費、営業損益)
H28.12期は粗利額が前期比プラス11%で推移している一方、販管費は前期比と同水準であるため営業利益額は前期比51%増で推移している。
なおH28.3期の販管費51十億円のうち、荷造運賃が14十億円、給与が15十億円を占めている。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」は各期30%程度と非常に低い。
支払利息が年間3十億円以上計上されいていることもあるが、評価性引額等の積み増し、のれん償却により法人税負担率が50%前後ある点も要因である。
【財政状態】
(財務諸表の特徴)
直近のH28.12期において自己資本比率が26%、有利子負債比率が172%と有利子負債過多ではあった。
今回の増資により12.7十億円の自己資本の増加と有利子負債の圧縮が図れるがBS自体に大きな影響を与えることにはならない。
(ROAとROE)
今回の増資と予想利益を前提としたROE,ROAはそれぞれ4.1%、1.0%であり資産利益率は良くないと言える。
【株価】
(将来見込み)
H28.12期は前期比粗利率、営業利益率の改善により営業利益は増加している。
しかし、営業利益は年度予想金額の75%であり決算予想には織り込み済みである。
(PER指標)
H29.3期決算予想と増資後の発行済株式を前提としたPERは18.2倍、予想利益に基づくPERは19.6倍である。
(PBR指標)
直近決算期であるH28.12期の純資産と増資を前提としたPBRは0.8倍である。
(その他)
H28.3期の財務内容と単純年間換算営業利益に基づいたEBIT倍率は18.2倍であり、EBITDA倍率は8.5倍である。
市場別、業種別PER、PBRの一覧はこちら。
スポンサーリンク
UACJ(5741) | |||||
(単位:千円) | H27.3 | H28.3 | 増減 | H28.12 | 進捗/増減 |
売上高 | 572,541 | 575,735 | 3,194 | 417,179 | 72% |
年間売上予想⇒ | 550,000 | 76% | |||
売上総利益 | 72,142 | 66,559 | △5,583 | 55,599 | 84% |
販管費 | 48,463 | 51,348 | 2,885 | 38,346 | 75% |
営業利益 | 23,679 | 15,211 | △8,468 | 17,253 | 113% |
年間営業利益予想⇒ | 23,000 | 75% | |||
減価償却費 | 25,149 | 25,414 | 265 | 19,736 | 78% |
EBITDA | 48,828 | 40,625 | △8,203 | 36,989 | 91% |
支配株主帰属利益 | 8,649 | 5,105 | △3,544 | 4,697 | 92% |
年間利益予想⇒ | 7,000 | 67% | |||
簡易営業キャッシュフロー | 33,798 | 30,519 | △3,279 | 24,433 | |
H27.3 | H28.3 | H28.12 | 予想 | ||
売上総利益率 | 12.6% | 11.6% | 13.3% | ||
営業利益率 | 4.1% | 2.6% | 4.1% | 4.2% | |
支配株主帰属利益率 | 1.5% | 0.9% | 1.1% | 1.1% | |
最終利益÷営業利益 | 36.5% | 33.6% | 27.2% | 30.4% | |
UACJ(5741)の財政状態 | |||||
H28.12 | |||||
現預金等 | 18,827 | ||||
流動資産 | 271,066 | ||||
流動負債 | 236,424 | ||||
流動資産ー流動負債 | 34,642 | ||||
うち現金短借以外 | 113,792 | ||||
有利子負債(流動) | 97,977 | ||||
有利子負債(固定) | 201,358 | ||||
有利子負債計 | 299,335 | ||||
ネット有利子負債 | 280,508 | ||||
固定資産 | 404,316 | ||||
固定負債 | 265,206 | ||||
純資産 | 173,752 | ||||
非支配株主持分 | 14,264 | ||||
親会社所有者持分 | 159,488 | ||||
流動比率 | 115% | ||||
固定長期適合率 | 92% | ||||
自己資本比率 | 26% | ||||
有利子負債比率 | 172% | ||||
UACJ(5741)の利益指標 | |||||
H28.12 | 予想 | ||||
ROE | 3.6% | 4.1% | |||
ROA | 0.9% | 1.0% | |||
UACJ(5741)の株式数,時価総額の見込み | |||||
直近Q発行済株式 | 427,609,598 | 自己株式除く | |||
新株発行予定 | 48,000,000 | ||||
希薄化率 | 11% | ||||
新株引受価額 | 265.0 | 円 | |||
増資時調達見込額 | 12,718 | 百万円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 172,206 | ||||
上場時増資額/直近純資産 | 8% | ||||
直近株価 | 288 | H290314終値 | |||
時価総額 | 136,976 | 百万円 | |||
非支配株主持分 | 14,264 | ||||
純有利子負債 | 267,790 | ||||
事業価値 | 419,029 | ||||
潜在株(直近決算期) | 0 | 潜在株割合 | 0.0% | ||
UACJ(5741)の株価指標 | |||||
指標 | H28.12 | 予想 | |||
EBIT倍率 | 18.2 | 18.2 | |||
EBITDA倍率 | 8.5 | ||||
営業利益PER | 6.0 | 6.0 | |||
PER | 21.9 | 19.6 | |||
PBR | 0.8 | ||||
UACJ(5741)における従業員の状況 | |||||
H28.3 | |||||
連結人員 | 8,881 | 人 | |||
親会社単体人員 | 2,707 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 40.4 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 6,971 | 千円 | |||
一人あたり年間粗利(連結) | 8 | 百万円 | |||
一人あたり年間販管費(連結) | 6 | 百万円 |