【想定発行価格の印象】
:類似同業他社と比べるとやや割高
【法人概要】
設立:2008年5月16日(実質的なサービスは旧会社で実施した2000年5月から)
本社所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町
事業内容:リサーチ業務及び外食・小売・サービス業界を中心とした経営コンサルティングに関する業務
業種分類:サービス業
決算:3月
上場市場:マザーズ
監査人:太陽
主幹事証券:SMBC日興
社長:並木 昭憲、1963年生まれ、エル・シー・エーホールディングス出身
【実施する事業】
基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」(「MSR」)はエル・シー・エーホールディングスで実施されていた事業であったが、親会社の業績悪化に伴い㈱ホッコクへ売却された。
その後、2009年3月大和企業投資株式会社ならびにSMBCベンチャーキャピタルが組成したファンドであるNIFSMBC-B2007投資事業有限責任組合が保有する北の丸パートナーズ株式会社の完全子会社となり、その後吸収合併された。
その後、2013年5月に東京海上キャピタル株式会社が組成したファンドであるTMCAP2011投資事業有限責任組合が保有するTMCBUYOUT3株式会社の完全子会社となり、その後吸収合併され現在に至っている。
モニター数は2013年3月期が379千人、年間調査店舗数は55千店舗であったものが、2017年3月期はモニター数が439千人、年間店舗数は63千店舗と上昇している。
サービス提供先の業種は、外食業界、小売業界、自動車業界が多い。
【損益(過去2期+直近Q)】
※季節的変動あるため留意が必要
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比8%増、直近四半期単純年換算前期比13%減(ただし季節的変動あり)
粗利率:前々期44.1%、前期42.9%、直近四半期28.9%と年間平均で43%程度で推移。
売上総利益:直近通年期前期比5%増、直近四半期単純年換算前期比41%減。直近年度は売上増加に伴い粗利も増加している。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比11%増、直近四半期単純年換算前期比4%増と販管費は増加傾向にある。
営業利益:直近通年期前期比1%減、直近四半期単純年換算前期比100%減とH29.3期は粗利額が伸びたものの販管費の増加の方が大きく営業利益額は微減となった。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期63%、前期69%と6~7割程度である。
【財政状態】
(財務諸表の特徴)
純有利子負債(ipo資金受入後)▲708百万円、自己資本比率65%、有利負債比率11%と自己資本が充実している。
しかし、IFRS採用されており固定資産2,357百万円のうち、のれんが2,223百万円と多額である。
純資産2,516百万円に占めるのれんの割合は88%である。
(資本政策)
IPO直前増資であるH26.12の新株予約権実行までは@500円であった。
想定発行価格1,280円と比べると株主価値の急拡大はない印象である。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.6期の純資産と想定発行価格による増資と直近決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ7.4%、10.4%であり、のれんが多額であることを加味すると良好である。
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は726百万円であり、直近純資産に対して29%の自己資本増加となる。
【株価】
(業績将来見込み)
増収、増益は継続しているものの急激な拡大は見込めないため安定的な株価となるのではないか。
想定発行価格前提に基づいたPER20倍程度は妥当な水準である。
(PER指標)
直近決算期であるH29.3期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は21倍である。
(PBR指標)
直近決算期であるH29.6期の純資産と想定発行価格による増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は2.2倍である。
のれん計上が多額である点は留意すべきである。
(類似会社比較)
類似会社の平均的なPERは15倍程度、PBRは2倍程度と見られる。
:類似同業他社と比べるとやや割高
【法人概要】
設立:2008年5月16日(実質的なサービスは旧会社で実施した2000年5月から)
本社所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町
事業内容:リサーチ業務及び外食・小売・サービス業界を中心とした経営コンサルティングに関する業務
業種分類:サービス業
決算:3月
上場市場:マザーズ
監査人:太陽
主幹事証券:SMBC日興
社長:並木 昭憲、1963年生まれ、エル・シー・エーホールディングス出身
【実施する事業】
基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」(「MSR」)はエル・シー・エーホールディングスで実施されていた事業であったが、親会社の業績悪化に伴い㈱ホッコクへ売却された。
その後、2009年3月大和企業投資株式会社ならびにSMBCベンチャーキャピタルが組成したファンドであるNIFSMBC-B2007投資事業有限責任組合が保有する北の丸パートナーズ株式会社の完全子会社となり、その後吸収合併された。
その後、2013年5月に東京海上キャピタル株式会社が組成したファンドであるTMCAP2011投資事業有限責任組合が保有するTMCBUYOUT3株式会社の完全子会社となり、その後吸収合併され現在に至っている。
モニター数は2013年3月期が379千人、年間調査店舗数は55千店舗であったものが、2017年3月期はモニター数が439千人、年間店舗数は63千店舗と上昇している。
サービス提供先の業種は、外食業界、小売業界、自動車業界が多い。
【損益(過去2期+直近Q)】
※季節的変動あるため留意が必要
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比8%増、直近四半期単純年換算前期比13%減(ただし季節的変動あり)
粗利率:前々期44.1%、前期42.9%、直近四半期28.9%と年間平均で43%程度で推移。
売上総利益:直近通年期前期比5%増、直近四半期単純年換算前期比41%減。直近年度は売上増加に伴い粗利も増加している。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比11%増、直近四半期単純年換算前期比4%増と販管費は増加傾向にある。
営業利益:直近通年期前期比1%減、直近四半期単純年換算前期比100%減とH29.3期は粗利額が伸びたものの販管費の増加の方が大きく営業利益額は微減となった。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期63%、前期69%と6~7割程度である。
【財政状態】
(財務諸表の特徴)
純有利子負債(ipo資金受入後)▲708百万円、自己資本比率65%、有利負債比率11%と自己資本が充実している。
しかし、IFRS採用されており固定資産2,357百万円のうち、のれんが2,223百万円と多額である。
純資産2,516百万円に占めるのれんの割合は88%である。
(資本政策)
IPO直前増資であるH26.12の新株予約権実行までは@500円であった。
想定発行価格1,280円と比べると株主価値の急拡大はない印象である。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.6期の純資産と想定発行価格による増資と直近決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ7.4%、10.4%であり、のれんが多額であることを加味すると良好である。
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は726百万円であり、直近純資産に対して29%の自己資本増加となる。
【株価】
(業績将来見込み)
増収、増益は継続しているものの急激な拡大は見込めないため安定的な株価となるのではないか。
想定発行価格前提に基づいたPER20倍程度は妥当な水準である。
(PER指標)
直近決算期であるH29.3期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は21倍である。
(PBR指標)
直近決算期であるH29.6期の純資産と想定発行価格による増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は2.2倍である。
のれん計上が多額である点は留意すべきである。
(類似会社比較)
類似会社の平均的なPERは15倍程度、PBRは2倍程度と見られる。
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MS&Consulting(6555) | |||||
(単位:千円) | H28.3 | H29.3 | 増減 | H29.6 | Q進捗 |
売上高 | 2,444,722 | 2,641,168 | 196,446 | 576,517 | 22% |
年間予想 | 2,306,068 | 25% | |||
売上総利益 | 1,077,538 | 1,133,501 | 55,963 | 166,815 | 15% |
販管費 | 577,253 | 638,579 | 61,326 | 166,799 | 26% |
営業利益 | 500,285 | 494,922 | △5,363 | 16 | 0% |
年間予想 | 64 | 25% | |||
減価償却費 | 16,186 | 19,557 | 3,371 | 5,909 | 30% |
EBITDA | 516,471 | 514,479 | △1,992 | 5,925 | 1% |
支配株主帰属利益 | 315,791 | 339,511 | 23,720 | △2,434 | -1% |
年間予想 | △9,736 | 25% | |||
簡易営業キャッシュフロー | 331,977 | 359,068 | 27,091 | 3,475 | |
年間予想 | 13,900 | ||||
※年間予想はQ数値を年次に単純換算した金額 | |||||
H28.3 | H29.3 | H29.6 | 予想 | ||
売上総利益率 | 44.1% | 42.9% | 28.9% | ||
営業利益率 | 20.5% | 18.7% | 0.0% | 0.0% | |
支配株主帰属利益率 | 12.9% | 12.9% | -0.4% | -0.4% | |
最終利益÷営業利益 | 63.1% | 68.6% | |||
MS&Consulting(6555)の財政状態 | |||||
BS項目 | H29.6 | ||||
現預金等 | 977,578 | ||||
流動資産 | 1,520,140 | ||||
流動負債 | 1,207,683 | ||||
流動資産ー流動負債 | 312,457 | ||||
うち現金短借以外 | △536,263 | ||||
有利子負債(流動) | 128,858 | ||||
有利子負債(固定) | 140,069 | ||||
有利子負債計 | 268,927 | ||||
ネット有利子負債 | △708,651 | ||||
固定資産 | 2,357,772 | ||||
固定負債 | 153,784 | ||||
純資産 | 2,516,445 | ||||
非支配株主持分 | △8,825 | ||||
親会社所有者持分 | 2,525,270 | ||||
流動比率 | 126% | ||||
固定長期適合率 | 88% | ||||
自己資本比率 | 65% | ||||
有利子負債比率 | 11% | ||||
MS&Consulting(6555)の利益指標 | |||||
H29.3 | H29.6 | 予想 | |||
ROE | 10.4% | -0.3% | -0.3% | ||
ROA | 7.4% | -0.2% | -0.2% | ||
MS&Consulting(6555)の株式数,時価総額の見込み | |||||
上場前発行済株式 | 4,510,000 | 自己株除く | |||
うち売出株数 | 3,732,700 | 当選枚数 | |||
上場時発行株式 | 617,300 | OA含む | 43,500 | ||
引受価額 | 1,177.6 | 円 | |||
上場時調達見込額 | 726,932 | 千円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 3,252,202 | ||||
上場時増資額/直近純資産 | 29% | ||||
直近株価 | 1,280 | 想定発行価格 | |||
時価総額 | 6,562,944 | 千円 | |||
非支配株主持分 | △8,825 | ||||
純有利子負債(ipo資金受入後) | △1,435,583 | ||||
事業価値 | 5,118,536 | ||||
潜在株 | 439,100 | 8.6% | ←潜在株割合 | ||
MS&Consulting(6555)の株価指標 | |||||
指標 | H29.3 | H29.6 | 予想 | ||
EBIT倍率 | 10.3 | 79,977.1 | 79,977.1 | ||
EBITDA倍率 | 9.9 | 216.0 | |||
営業利益PER | 14.4 | 111,328.0 | 111,328.0 | ||
PER | 21.0 | △731.8 | △731.8 | ||
PBR | 2.2 | ||||
MS&Consulting(6555)における従業員の状況 | |||||
H29.7 | |||||
連結人員 | 131 | 人 | |||
親会社単体人員 | 127 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 33.4 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 5,411 | 千円 | |||
一人あたり年間粗利(連結) | 5,094 | 千円 | |||
一人あたり年間販管費(連結) | 5,093 | 千円 | |||
MS&Consulting(6555)上場までの資本政策 | |||||
発行日 | 株数 | 発行価格 | 分割考慮 | 割当先 | |
H25/3 | 1 | 50,000 | 500 | 設立時 | |
H25/5 | 42,999 | 50,000 | 500 | TMCAP2011投資事業有限責任組合 | |
H26/3 | 1,500 | 50,000 | 500 | 並木昭憲、辻秀敏、渋谷行秀、日野輝久 | |
H26/12 | 600 | 50,000 | 500 | 新株予約権実行 | |
H29/12 | 4,464,900 | 100分割 | |||
IPO直前計 | 4,510,000 | ||||
IPO時 | 617,300 | 1,280 | ⇒想定発行価格 | ||
IPO後計 | 5,127,300 | 時価総額 | 6,563 | 百万円 | |
分割日 | 分割数 | ||||
H29/6 | 100 | ||||
類似上場会社指標(H29.8.30時点) | |||||
銘柄 | 銘柄コード | PER | PBR | ||
メディアフラッグ | 6067 | 14.7 | 2.4 | PERは前期利益前提 | |
インテージ | 4326 | 17.3 | 2.0 |