7/29にTOTO(5332)の第1四半期決算が発表された。
前年同期比で売上は1.2%増加の128十億円、営業利益は28%増加の7.3十億円となった。
しかし、円高の進行により営業外損失として「為替差損」を1.1十億(前期は0.3十億の利益)計上したことにより四半期純利益は前年同期比マイナス0.7十億円の4.3十億円となった。本業損益(営業損益)は順調に推移している。
売上、営業利益のセグメント内訳は日本向けの売上が2.2十億円増加で、営業利益も1.3十億円増加であり共に好調であった。景気の回復に伴う雇用・所得環境の着実な改善と政府による住宅関連支援策が打ち出されたことが要因とのことである。
中国、アジア向けも引き続き好調で中国向け営業利益は3.3十億円であり、アジアオセアニア向けが1.2十億円であった。米州、欧州向けは横ばいで営業損益もいまだにほぼトントンの状況である。中国・アジアオセアニア地区向けの外部顧客向売上高は全体の16%(日本向けは77%)であるのに対し、営業利益は全体の55%に上る。中国・アジアオセアニア向けの利益率の高さが伺える。しかし、中国・アジアオセアニア地区においても前年同期比と比べると売上、利益ともに横ばいもしくは下落傾向にあり頭打ちの感はある。
続いて8/8にLIXILグループ(5938)の第1四半期決算が発表された。
前年同期比で売上はマイナス7.2%の427十億円、営業利益は39%増加の14.4十億円となった。
また、前年同期に関係会社減損7.8十億円、債務保証損失33十億円が当期はなくなったため税引前四半期利益は20十億円と前年のマイナスから大幅に好転した。当期の金融収益が12.9十億円あり前年より9十億円増加していることも利益の後押しとなっている。
本業では売上の減少要因として為替換算の影響や受注物件の本体工事の進捗遅れなどにより海外売上が減少したことと連結範囲の変更があり、本業利益の減少要因としてマーケティング、販促費用の増加もあり減益となったが、前年に販管費として計上していた減損損失がなくなったため営業利益段階ではプラスになったとのことである。
セグメント別では「ウォーターテクノロジー事業」が減収増益、「ハウジングテクノロジー事業」が減収減益となった。「ウォーターテクノロジー事業」が増益となった理由は前年同期に新規連結会社の企業結合に伴う一時的な費用があったことが要因であり、特殊要因を除くと両事業ともに減収減益と厳しい状況であった。
「ウォーターテクノロジー事業」は衛生設備、水栓金具、バスルーム等の販売、「ハウジングテクノロジー事業」はサッシ、ドア、シャッター、内装外装建材類等の販売であり利益全体の大部分を占めている。
TOTO(5332)とLIXILグループ(5938)の決算を比較すると水関連事業については増収増益となったTOTOの好調さが伺える。しかし、会社規模からは事業の幅が広いLIXILが大きく利益額もLIXILが倍近くある。
前年同期比で売上は1.2%増加の128十億円、営業利益は28%増加の7.3十億円となった。
しかし、円高の進行により営業外損失として「為替差損」を1.1十億(前期は0.3十億の利益)計上したことにより四半期純利益は前年同期比マイナス0.7十億円の4.3十億円となった。本業損益(営業損益)は順調に推移している。
売上、営業利益のセグメント内訳は日本向けの売上が2.2十億円増加で、営業利益も1.3十億円増加であり共に好調であった。景気の回復に伴う雇用・所得環境の着実な改善と政府による住宅関連支援策が打ち出されたことが要因とのことである。
中国、アジア向けも引き続き好調で中国向け営業利益は3.3十億円であり、アジアオセアニア向けが1.2十億円であった。米州、欧州向けは横ばいで営業損益もいまだにほぼトントンの状況である。中国・アジアオセアニア地区向けの外部顧客向売上高は全体の16%(日本向けは77%)であるのに対し、営業利益は全体の55%に上る。中国・アジアオセアニア向けの利益率の高さが伺える。しかし、中国・アジアオセアニア地区においても前年同期比と比べると売上、利益ともに横ばいもしくは下落傾向にあり頭打ちの感はある。
続いて8/8にLIXILグループ(5938)の第1四半期決算が発表された。
前年同期比で売上はマイナス7.2%の427十億円、営業利益は39%増加の14.4十億円となった。
また、前年同期に関係会社減損7.8十億円、債務保証損失33十億円が当期はなくなったため税引前四半期利益は20十億円と前年のマイナスから大幅に好転した。当期の金融収益が12.9十億円あり前年より9十億円増加していることも利益の後押しとなっている。
本業では売上の減少要因として為替換算の影響や受注物件の本体工事の進捗遅れなどにより海外売上が減少したことと連結範囲の変更があり、本業利益の減少要因としてマーケティング、販促費用の増加もあり減益となったが、前年に販管費として計上していた減損損失がなくなったため営業利益段階ではプラスになったとのことである。
セグメント別では「ウォーターテクノロジー事業」が減収増益、「ハウジングテクノロジー事業」が減収減益となった。「ウォーターテクノロジー事業」が増益となった理由は前年同期に新規連結会社の企業結合に伴う一時的な費用があったことが要因であり、特殊要因を除くと両事業ともに減収減益と厳しい状況であった。
「ウォーターテクノロジー事業」は衛生設備、水栓金具、バスルーム等の販売、「ハウジングテクノロジー事業」はサッシ、ドア、シャッター、内装外装建材類等の販売であり利益全体の大部分を占めている。
TOTO(5332)とLIXILグループ(5938)の決算を比較すると水関連事業については増収増益となったTOTOの好調さが伺える。しかし、会社規模からは事業の幅が広いLIXILが大きく利益額もLIXILが倍近くある。
項目
|
TOTO(5332)
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LIXILグループ(5938)
|
売上規模
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600十億円(当期予想)
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1,880十億円(当期予想)
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営業利益(年実績)
|
46十億円
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39十億円
|
営業利益(年予想)
|
51十億円
|
56十億円
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純資産額(直近Q)
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272十億円
|
497十億円
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自己資本比率
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52%
|
24%
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時価総額(8/8現在)
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670十億円
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641十億円
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PBR
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2.42
|
1.12
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PER
|
17.3
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21.0
|
海外依存度(売上)
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25%(第1Q)
|
32%(直前決算実績)
|
過去1年間の株価ではTOTO、LIXILともに500円程度下げているがTOTOが10%の下落、LIXILが20%の下落と下落率がLIXILが大きくなっている。
財務上の特徴としてはLIXILの自己資本割合が24%とTOTOと比べて半分程度の割合となっているが、純資産金額はLIXILが倍近くある。一方時価総額は同じ程度であるためPBRがTOTOの方が倍以上高くなっている。
資産として計上されている「のれん、無形固定資産」の金額にも大きな違いがある。LIXILが457十億円資産計上しているのに対しTOTOは0.2十億円の計上のみである。LIXILはM&Aにより事業拡大を行ってきたのに対し、TOTOは自社での業容の拡大を行ってきたためである。
有利子負債の額もTOTOが26十億円でありLIXILが820十億円でありTOTOが圧倒的に少なく、この点からもTOTOの財務安定性での優位性が見える。