マザーズ上場のフォーライフ(3477)のH29.3期業績予想を分析

2016/12/22

IPO

マザーズへ上場のフォーライフ(3477)がH29.3期の業績予想を開示した。


【通期業績予想】

売上高 7,003百万円 前期比+37% 直近四半期進捗率55%

営業利益 509百万円 前期比+36% 直近四半期進捗率74%

当期純利益 327百万円 前期比+34% 直近四半期進捗率72%




【公募価格と予想利益に基づくPER、PBR】

公募価格2,280円/株を前提とした時価総額(オーバーアロットメント含む)は2,280百万円である。

上記の予想利益と、公募価格に基づくPER(潜在株式考慮後)は7.0倍である。
公募価格と直近Q決算とIPO増資に基づいた予想PBRは1.1倍である。




【業績予想と前年比較】

当期業績予想の前年比では売上、営業利益、当期純利益はともにプラスである。

売上高が前期比+37%であるが、営業利益率、当期純利益率の増加率はそれぞれ+36%、+34%と売上高の増加もあるが経費の増加もある予定であり、売上増加率と利益増加率が同水準である。



【直近Q進捗率】

直近期(H28.9期)における売上進捗率は55%、営業利益進捗率は74%、当期利益進捗率は72%である。

下期は上期ほど売上の伸びはなく、また、経費については下期負担が重いため利益の中間期進捗率は営業利益で74%、当期利益で72%と2Qの進捗率は高くなっている。



【事業の見通し】


(売上高)


分譲住宅事業:

下期売上高は、上期の当該仕入高が当初計画どおり3割増であり、当社が主に取り扱っている東急東横線エリアにおける戸建住宅の需要が引続き旺盛であることから、売上高は売上高は前事業年度と比較し

て 34.5%増の 6,379 百万円を見込んでいる。

販売棟数は 32 棟増の 159 棟(土地分譲を除く)を予定、平均販売価格の上期実績は 36.2 百万円(前年度比 106.5%)、下期については 36.3 百万(前年度比 100.2%)の予定。



注文住宅事業:

工事請負契約から引渡しまでの期間が平均で約8ヶ月と長い。

平成 29 年3月期の売上高は 622 百万円(前年度比 165.0%)、請負棟数は 34 棟(前年度 22 棟)と計画。

営業職の採用による人員倍増、注文住宅ポータルサイトから当社ホームページへの誘導を行うWeb マーケティング活用による接点強化、スーモカウンター等の注文住宅のコンシェルジュ(紹介)業者との連

携等を進めていく方針。



その他事業:

戸建リノベーション、マンションリフォームの新規事業予定しているが予算化はしていない。





(売上原価、売上総利益)

分譲住宅事業、注文住宅事業については個別原価を見積もり算定。

また、製造間接費は売上高の増加に伴う設計・施工部門における各2名の人員補充、販売用不動産仕入増加に伴う変動コスト(租税公課・支払報酬)をそれぞれ加味して算出。

結果、売上原価は5,554 百万円(前年度比 39.2%増)を計画し、売上増利益は 1,092 百万円(前年度比 23.9%増)を予定。

売上高の増加率よりも売上原価の増加率が高いため、粗利の増加率は売上の増加率よりも低くなっている。





(販売費及び一般管理費、営業利益)


売上の拡大、特に注文住宅事業の拡大を図るため営業部門の人員増加(7名増)、管理部門の強化を図るための人員増加(1名増)を計画。

また、注文住宅事業の受注拡大を促進するため、自社による集客を企図しWeb マーケティング(営業ツール・販売チャネルの立ち上げ等)の営業施策コストにより、582 百万円(前年度比 15.0%増)を計

画。

上期の営業利益率が高くなっているのは売上総利益の高い案件が集中したため。




(営業外、特損)

営業外費用として上場費用9百万円、販売用不動産取得に伴う借入金利などにより 29 百万円を計画。





フォーライフ(3477)の基礎情報:

設立:1996年7月

本社所在地:神奈川県横浜市港北区大倉山

事業内容:分譲住宅事業及び注文住宅事業

業種分類:不動産業

決算:3月

上場市場:マザーズ

監査人:トーマツ

主幹事証券:みずほ証券

社長:奥本健二、昭和38年生まれ、昭和63年にレオパレス入社、住友不動産販売を経て平成8年に当社設立