東証JASDAQ上場の日本モーゲージサービス(7192)のH29.3期業績予想を分析

2016/12/19

IPO

東証JASDAQへ上場の日本モーゲージサービス(7192)がH29.3期の業績予想を開示した。


【通期業績予想】

売上高 5,806百万円 前期比+11% 直近四半期進捗率51%

営業利益 574百万円 前期比+4% 直近四半期進捗率71%

当期純利益 410百万円 前期比+9% 直近四半期進捗率75%




【公募価格と予想利益に基づくPER、PBR】

公募価格を前提とした時価総額(オーバーアロットメント含む)は4,781百万円である。

上記の予想利益と、公募価格に基づくPER(潜在株式考慮後)は11.7倍である。
公募価格と直近Q決算とIPO増資に基づいた予想PBRは1.9倍である。




【業績予想と前年比較】

当期業績予想の前年比では売上、営業利益、当期純利益はともにプラスである。

売上高が前期比+11%であるのに対し、営業利益が前期比+4%と売上高増加率よりも低い点が特徴的である。




【直近Q進捗率】

直近2Qにおける売上進捗率は51%であり、2Q実績売上の約倍であるため上期レベルの売上が下期も継続すると見られる。

一方、営業利益、最終利益は2Qの進捗率がそれぞれ71%、75%であり、3-4Qの利益計上が1-2Qほど上がってこないという予想になっている。




【事業の見通し】


(売上高)

3-4Qの売上について、フラット35融資件数については、 10 月から2月までの仲介案件の内定見込件数を加算した件数に、平均成約率である 98.1%を乗じて算出。融資単価は432千円/件。
つなぎ融資の件数については、フラット35の請負建築案件に前年度のつなぎ融資利用割合の 50%を乗じて算出。融資単価は100千円/件。以上から住宅金融事業は前年度比 8.8%増の 1,677,122 千円を予

定。住宅瑕疵保険等事業は前期比 7.2%増の 3,213,979 千円を予定。
その他は、住宅アカデメイア事業において設備保証及びフルフィルメント事業が前期に比べ大幅に伸びると予想されは前期比 28.4%増の 914,993 千円を予定している。


(売上原価、売上総利益)

売上原価について、住宅金融事業においては金融機関に支払う利息である資金調達原価と貸付を行った顧客からの返済を保全するための保険料である貸付債権保全原価が主な原価となる。
住宅瑕疵保険等事業におきましては、瑕疵保険に係る再保険料である瑕疵保険料原価と瑕疵保険締結にあたって現場検査を行う検査員に支払う外注費である瑕疵検査料原価が主な原価である。
住宅アカデメイア事業におきましては、設備保証の再保険料である保証原価及び設計・施工サポートの外注費が主な原価となる。
住宅金融事業の売上原価は金利低下により10%の減少、住宅瑕疵保険等事業においてはに瑕疵保険料原価、瑕疵検査料原価が増加し前期比10%増、住宅アカデメイア事業は保証原価が増加し、前期比22.3%増となった。

セグメント全体のの営業原価は前期比11.7%増の2,565,337千円を見込んでおりほぼ売上増加率と同レベルの増加である。


(販売費及び一般管理費、営業利益)

人件費は人員計画、採用計画に基づき、人員増、一定の昇給を上乗せして策定しており、前期比8.5%増の1,261,586千円を見込でいる。
その他、上場関連費用40百万円もあり販管費は前期比10.8%増の2,666,857千円を見込んでいる。

以上の結果、売上総利益は売上高の伸びにより増加したものの販管費負担の増加もあり年間予想は574百万円を見込んでいる。



(営業外、特損)

特記すべき項目はなし。




日本モーゲージサービス(7192)の基礎情報:


設立:2005年8月

本社所在地:東京都港区西新橋

事業内容:住宅関連企業を対象に金融、保険、コンサル等のサービスを提供

業種分類:その他金融業

決算:3月

監査人:トーマツ

主幹事証券:みずほ証券

社長:鵜澤泰功氏、昭和30年生まれ