【損益(過去2期+直近Q)の分析】
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比118%、直近四半期単純年換算前期比121%である。
英進館、学校法人への売上がある。
増収は継続中である。
粗利率:前々期72%、前期75%、直近期Q78%で推移している。
H28.12期の売上原価148百万円のうち、システム保守料が60百万円、減価償却費が56百万円を占めている。
eラーニングシステム製作の(有)アゼットへの支払等が原価計上として考えられる。
売上総利益:直近通年期前期比123%、直近四半期単純年換算前期比126%である。
売上増加に応じて粗利額も増加中。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比122%、直近四半期単純年換算前期比120%である。
H28.12期の販管費356百万円のうち、給与が88百万円、広告費が61百万円、役員報酬が51百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比128%、直近四半期単純年換算前期比153%である。
販管費増加もこなし、営業利益増加も継続中である。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期43%、前期66%、直近期Q67%で推移している。
H27.12期において固定資産所客損20百万円を特別損失として計上したため比率は低下した。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は-85百万円(IPO資金調達後は-355百万円)、自己資本比率は80%、有利子負債比率は0%である。自己資本は充実しており財務安定性は高い。
固定資産290百万円のうち、ソフトウェアが284百万円占めている。
繰延税金資産についてH28.12期の一時差異(税額見合額)4,763百万円のうち貸倒引当金が2,609百万円を占めている。評価性引当額は981百万円である。
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は2587枚である。
NTTドコモベンチャーに対する直近第三者割当単価は分割考慮後で3,800円であり想定発行価格よりも高い。ダウンラウンドのIPO案件である。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.9期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ11%、12%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ7%、8%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は270百万円であり、直近純資産に対して65%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
増収増益は継続しており、eラーニングの今後の伸びも期待できそうである。
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.9期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は32.4倍である
また、直近通年決算期であるH28.12期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は50.7倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.9期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は3.9倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは0~49.08倍、PBRは0.69~14.63倍である。
また類似会社のROEは0~28.8%、ROAは0~15.3%である。
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比118%、直近四半期単純年換算前期比121%である。
英進館、学校法人への売上がある。
増収は継続中である。
粗利率:前々期72%、前期75%、直近期Q78%で推移している。
H28.12期の売上原価148百万円のうち、システム保守料が60百万円、減価償却費が56百万円を占めている。
eラーニングシステム製作の(有)アゼットへの支払等が原価計上として考えられる。
売上総利益:直近通年期前期比123%、直近四半期単純年換算前期比126%である。
売上増加に応じて粗利額も増加中。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比122%、直近四半期単純年換算前期比120%である。
H28.12期の販管費356百万円のうち、給与が88百万円、広告費が61百万円、役員報酬が51百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比128%、直近四半期単純年換算前期比153%である。
販管費増加もこなし、営業利益増加も継続中である。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期43%、前期66%、直近期Q67%で推移している。
H27.12期において固定資産所客損20百万円を特別損失として計上したため比率は低下した。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は-85百万円(IPO資金調達後は-355百万円)、自己資本比率は80%、有利子負債比率は0%である。自己資本は充実しており財務安定性は高い。
固定資産290百万円のうち、ソフトウェアが284百万円占めている。
繰延税金資産についてH28.12期の一時差異(税額見合額)4,763百万円のうち貸倒引当金が2,609百万円を占めている。評価性引当額は981百万円である。
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は2587枚である。
NTTドコモベンチャーに対する直近第三者割当単価は分割考慮後で3,800円であり想定発行価格よりも高い。ダウンラウンドのIPO案件である。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.9期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ11%、12%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ7%、8%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は270百万円であり、直近純資産に対して65%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
増収増益は継続しており、eラーニングの今後の伸びも期待できそうである。
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.9期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は32.4倍である
また、直近通年決算期であるH28.12期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は50.7倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.9期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は3.9倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは0~49.08倍、PBRは0.69~14.63倍である。
また類似会社のROEは0~28.8%、ROAは0~15.3%である。
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すららネット(3998) | |||||
想定発行価格の印象 | |||||
事業規模は大きくないものの増収増益は継続しており、想定発行価格は高PERであるが妥当な水準である。 | |||||
すららネット(3998)の概要 | |||||
項目 | 内容 | ||||
事業内容 | オンライン学習教材「すらら」サービスを提供 | ||||
業種別分類 | 情報・通信業 | ||||
本店所在地 | 東京都千代田区内神田 | ||||
監査法人 | 太陽有限責任監査法人 | ||||
主幹事 | みずほ証券 | ||||
決算月 | 12月 | ||||
BB期間 | H29.11.30 | ~ | H29.12.6 | ||
上場日 | H29.12.18 | ||||
上場市場 | |||||
大株主① | Globis fund | 360,000株 | うち売出 | ||
大株主② | 湯野川孝彦 | 276,000株 | うち売出 | ||
社長 | 湯野川孝彦、昭和35年うまれ、ベンチャーリンク出身、平成17年にキャッチオン社長就任 | ||||
すららネット(3998)の沿革 | |||||
時期 | 内容 | ||||
H17/12 | 前身となる㈱キャッチオン設立 | ||||
H22/11 | ㈱すららネット(当社)がeラーニング事業「すらら」を吸収分割し現在に至る | ||||
すららネット(3998)が実施する事業内容 | |||||
項目 | 内容 | ||||
eラーニングによる教育サービスの提供とその運用コンサルティングサービスの提供を行う事業を展開。 主に小学校・中学・高校生を対象としている学習塾や学校等に対して、オンライン学習教材「すらら」サービスを提供 |
|||||
【学習塾向け】 | |||||
(販売実績) | H28.12⇒ | 386百万円 | H29.9⇒ | 339百万円 | |
【学校向け】 | |||||
(販売実績) | H28.12⇒ | 174百万円 | H29.9⇒ | 168百万円 | |
すららネット(3998)過去5年間の指標(単体)推移 | |||||
項目 | 5年前 | ⇒ | 直近H28.12期 | ||
売上高 | 213百万円 | ⇒ | 585百万円 | ||
当期利益 | -13百万円 | ⇒ | 53百万円 | ||
総資産 | 163百万円 | ⇒ | 487百万円 | ||
純資産 | 24百万円 | ⇒ | 353百万円 | ||
従業員数 | 11人 | ⇒ | 24人 | ||
すららネット(3998)の業績推移分析 | |||||
(単位:百万円) | H27.12 | H28.12 | 増減 | H29.9 | Q進捗 |
売上高 | 498 | 586 | 88 | 531 | 91% |
年間予想 | 708 | 75% | |||
売上総利益 | 356 | 438 | 82 | 415 | 95% |
販管費 | 292 | 356 | 64 | 321 | 90% |
営業利益 | 64 | 82 | 18 | 94 | 115% |
年間予想 | 125 | 75% | |||
減価償却費 | 42 | 60 | 18 | 60 | 99% |
EBITDA | 106 | 142 | 36 | 153 | 108% |
支配株主帰属利益 | 27 | 54 | 27 | 63 | 118% |
年間予想 | 84 | 75% | |||
簡易営業キャッシュフロー | 69 | 114 | 45 | 123 | |
年間予想 | 164 | ||||
※年間予想はQ数値を年次に単純換算した金額 | |||||
H27.12 | H28.12 | H29.9 | 予想 | ||
売上総利益率 | 71.5% | 74.7% | 78.1% | ||
営業利益率 | 12.8% | 13.9% | 17.7% | 17.7% | |
支配株主帰属利益率 | 5.5% | 9.2% | 11.9% | 11.9% | |
最終利益÷営業利益 | 42.7% | 65.8% | 67.3% | 67.3% | |
すららネット(3998)の財政状態 | |||||
BS項目 | H29.9 | ||||
現預金等 | 87 | ||||
流動資産 | 230 | ||||
流動負債 | 104 | ||||
流動資産ー流動負債 | 126 | ||||
うち現金短借以外 | 41 | ||||
有利子負債(流動) | 2 | ||||
有利子負債(固定) | 0 | ||||
有利子負債計 | 2 | ||||
ネット有利子負債 | △85 | ||||
固定資産 | 290 | ||||
固定負債 | 0 | ||||
純資産 | 417 | ||||
非支配株主持分 | 0 | ||||
親会社所有者持分 | 417 | ||||
流動比率 | 222% | ||||
固定長期適合率 | 70% | ||||
自己資本比率 | 80% | ||||
有利子負債比率 | 0% | ||||
すららネット(3998)の利益指標 | |||||
H28.12 | H29.9 | 予想 | |||
ROE | 7.8% | 12.3% | 12.3% | ||
ROA | 6.8% | 10.7% | 10.7% | ||
すららネット(3998)の株式数,時価総額の見込み | |||||
上場前発行済株式 | 1,093,000 | 自己株除く | |||
うち売出株数 | 115,000 | 当選枚数 | |||
上場時発行株式 | 143,700 | OA含む | 2,587 | ||
引受価額 | 1,876.8 | 円 | |||
上場時調達見込額 | 269,696 | 千円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 686,425 | ||||
上場時増資額/直近純資産 | 65% | ||||
直近株価 | 2,040 | 想定発行価格 | |||
時価総額 | 2,522,868 | 千円 | |||
非支配株主持分 | 0 | ||||
純有利子負債(ipo資金受入後) | △354,942 | ||||
事業価値 | 2,167,926 | ||||
潜在株 | 100,000 | 8.1% | ←潜在株割合 | ||
すららネット(3998)の株価指標 | |||||
指標 | H28.12 | H29.9 | 予想 | ||
EBIT倍率 | 26.6 | 17.3 | 17.3 | ||
EBITDA倍率 | 15.3 | 10.6 | |||
営業利益PER | 33.4 | 21.8 | 21.8 | ||
PER | 50.7 | 32.4 | 32.4 | ||
PBR | 4.0 | ||||
すららネット(3998)における従業員の状況 | |||||
H29.10 | |||||
連結人員 | 26 | 人 | |||
親会社単体人員 | 26 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 34.4 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 5,148 | 千円 | |||
一人あたり年間粗利(連結) | 21,271 | 千円 | |||
一人あたり年間販管費(連結) | 16,459 | 千円 | |||
すららネット(3998)上場までの資本政策 | |||||
発行日 | 株数 | 発行価格 | 分割考慮 | 割当先 | |
~H26/1 | 720 | 0 | 設立時~ | ||
H26/1 | 360 | 280,000 | 280 | GlobisFundの権利行使 | |
H26/12 | 13 | 3,800,000 | 3,800 | NTTドコモベンチャーズ | |
H29/9 | 1,091,907 | 1000分割 | |||
IPO直前計 | 1,093,000 | ||||
IPO時 | 143,700 | 2,040 | ⇒想定発行価格 | ||
IPO後計 | 1,236,700 | 時価総額 | 2,523 | 百万円 | |
分割日 | 分割数 | ||||
H29/9 | 1000 | ||||
類似上場会社指標(H29.11.14時点) | |||||
銘柄 | 銘柄コード | PER | PBR | ROE | ROA |
インソース | 6200 | 49.1 | 14.6 | 28.8 | 15.3 |
アイスタディ | 2345 | 0.0 | 2.5 | 0.0 | 0.0 |
SEホールディングス | 9478 | 24.2 | 1.3 | 2.1 | 1.0 |
リンクアンドモチベーション | 2170 | 42.7 | 12.8 | 22.9 | 7.2 |
ウィルソン | 9610 | 17.7 | 0.7 | 5.9 | 4.2 |
すららネット(3998) | 50.7 | 4.0 | 7.8 | 6.8 | |
銘柄 | 売上(百万) | 営業利益(百万) | 特徴 | ||
インソース | 2,915 | 460 | 企業人事向けに講師派遣研修、公開講座雲煙 | ||
アイスタディ | 501 | -26 | IT技術者向けeラーニング | ||
SEホールディングス | 6,477 | 204 | マーケティング支援、スマホコンテンツ作成 | ||
リンクアンドモチベーション | 33,917 | 1,924 | 組織人事IRなど経営コンサルが主体 | ||
ウィルソン | 3,457 | 307 | 社員教育支援を世界的展開 | ||
すららネット(3998) | 586 | 82 |