イオレ(2334) | |||||
想定発行価格の印象 | |||||
事業規模は大きくないが将来に期待。株価指標は相当な水準。 | |||||
イオレ(2334)の概要 | |||||
項目 | 内容 | ||||
事業内容 | インターネットメディア関連事業(「らくらく連絡網」と「pinpoint」のサービス) | ||||
業種別分類 | サービス | ||||
本店所在地 | 東京都港区高輪 | ||||
監査法人 | 東陽監査法人 | ||||
主幹事 | SBI証券 | ||||
決算月 | 3月 | ||||
BB期間 | H29.11.29 | ~ | H29.12.5 | ||
上場日 | H29.12.15 | ||||
上場市場 | マザーズ | ||||
大株主① | 吉田直人 | 640,200株 | うち売出 | 0株 | |
大株主② | ㈱五六 | 274,000株 | うち売出 | 25,000株 | |
社長 | 吉田直人、昭和38年うまれ、平成13年4月に当社設立 | ||||
イオレ(2334)の沿革 | |||||
時期 | 内容 | ||||
H13/4 | インターネット等のネットワークを利用した各種情報提供サービス業の運営を目的に株式会社イオレ(資本金10,000千円)を設立 | ||||
H17/4 | 「らくらく連絡網」運用開始 | ||||
H26/4 | プライベートDMP『pinpoint DMP』運用開始 | ||||
H29/7 | 凸版印刷株式会社と資本業務提携 | ||||
イオレ(2334)が実施する事業内容 | |||||
項目 | 内容 | ||||
らくらく連絡網 | グループコミュニケーション支援サービス、670万人の会員データベースあり | ||||
(販売実績) | H29.3⇒ | 225百万円 | H29.9⇒ | 127百万円 | |
pinpoint | 『pinpoint DMP』と連携したDSP広告サービス | ||||
(販売実績) | H29.3⇒ | 344百万円 | H29.9⇒ | 188百万円 | |
ガクバアルバイト | 大学生に特化したアルバイト求人情報提供サイト | ||||
(販売実績) | H29.3⇒ | 193百万円 | H29.9⇒ | 99百万円 | |
らくらくアルバイト | アルバイト求人情報ポータルサイト | ||||
(販売実績) | H29.3⇒ | 108百万円 | H29.9⇒ | 73百万円 | |
イオレ(2334)過去5年間の指標(単体)推移 | |||||
項目 | 5年前 | ⇒ | 直近H29.3期 | ||
売上高 | 457百万円 | ⇒ | 1,157百万円 | ||
当期利益 | 42百万円 | ⇒ | 127百万円 | ||
総資産 | 248百万円 | ⇒ | 706百万円 | ||
純資産 | 148百万円 | ⇒ | 250百万円 | ||
従業員数 | 37人 | ⇒ | 66人 |
【損益(過去2期+直近Q)の分析】
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比122%、直近四半期単純年換算前期比118%である。
主な売り先はインテリジェンス、アクセンチュア、マイナビ等がある。
増収は継続中である。
粗利率:前々期51%、前期53%、直近期Q55%で推移している。
H29.3期の総製造費667百万円のうち、仕入高が319百万円、労務費が127百万円、外注費が85百万円を占める。また、総製造費用のうち126百万円がソフトウェア仮勘定へ振替計上されている。
売上総利益:直近通年期前期比127%、直近四半期単純年換算前期比121%である。
売上増加により粗利も増加傾向にある。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比107%、直近四半期単純年換算前期比117%である。
H29.3期の販管費501百万円のうち、給与が214百万円、広告費が64百万円、役員報酬が60百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比610%、直近四半期単純年換算前期比137%である。
販管費増加よりも粗利増加が大きいため営業利益も増益傾向にある。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期-840%、前期110%、直近期Q81%で推移している。
H28.3期は特別損失として固定資産除却損207百万円を計上。これは、ソフトウェアとソフトウェア仮勘定を費用処理したものである。
H29.3期は税金資産の計上により税金費用が益目となった。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は-391百万円(IPO資金調達後は-641百万円)、自己資本比率は71%、有利子負債比率は19%である。
キャッシュリッチであり、自己資本比率も高い。
固定資産389百万円のうち、249百万円はソフトウェアである。
繰延税金資産についてH29.3期の一時差異(税額見合額)130百万円のうち繰越欠損金が126百万円を占めている。ただし、評価性引当額は14百万円のみであり大部分が税金資産として計上されている。前年から評価性引当額の戻りが大きいため税金費用がマイナス(益目)になっている。
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は2682枚である。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.9期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ9%、12%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ9%、12%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は250百万円であり、直近純資産に対して32%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
事業規模は大きくないため今後の伸びは期待できる。
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.9期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は35.6倍である
また、直近通年決算期であるH29.3期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は35.9倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.9期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は4.3倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは17.77~99.74倍、PBRは2.51~6.28倍である。
また類似会社のROEは5.7~31.7%、ROAは0.8~19.2%である。
イオレは同業他社と比べて売上、利益規模は大きく異なるが、指標となるROE、ROAは遜色なく、PER、PBRも同水準である。
スポンサーリンク
イオレ(2334)の業績推移分析 | |||||
(単位:百万円) | H28.3 | H29.3 | 増減 | H29.9 | Q進捗 |
売上高 | 950 | 1,158 | 208 | 683 | 59% |
年間予想 | 1,366 | 50% | |||
売上総利益 | 485 | 617 | 132 | 372 | 60% |
販管費 | 466 | 501 | 35 | 293 | 59% |
営業利益 | 19 | 116 | 97 | 79 | 68% |
年間予想 | 159 | 50% | |||
減価償却費 | 90 | 65 | △25 | 42 | 65% |
EBITDA | 109 | 181 | 72 | 121 | 67% |
支配株主帰属利益 | △160 | 128 | 288 | 64 | 50% |
年間予想 | 129 | 50% | |||
簡易営業キャッシュフロー | △70 | 192 | 262 | 106 | |
年間予想 | 213 | ||||
※年間予想はQ数値を年次に単純換算した金額 | |||||
H28.3 | H29.3 | H29.9 | 予想 | ||
売上総利益率 | 51.0% | 53.3% | 54.5% | ||
営業利益率 | 2.0% | 10.0% | 11.6% | 11.6% | |
支配株主帰属利益率 | -16.8% | 11.0% | 9.4% | 9.4% | |
最終利益÷営業利益 | -839.7% | 109.8% | 81.0% | 81.0% | |
イオレ(2334)の財政状態 | |||||
BS項目 | H29.9 | ||||
現預金等 | 539 | ||||
流動資産 | 717 | ||||
流動負債 | 240 | ||||
流動資産ー流動負債 | 477 | ||||
うち現金短借以外 | 11 | ||||
有利子負債(流動) | 74 | ||||
有利子負債(固定) | 75 | ||||
有利子負債計 | 149 | ||||
ネット有利子負債 | △391 | ||||
固定資産 | 389 | ||||
固定負債 | 77 | ||||
純資産 | 789 | ||||
非支配株主持分 | 0 | ||||
親会社所有者持分 | 789 | ||||
流動比率 | 299% | ||||
固定長期適合率 | 45% | ||||
自己資本比率 | 71% | ||||
有利子負債比率 | 19% | ||||
イオレ(2334)の利益指標 | |||||
H29.3 | H29.9 | 予想 | |||
ROE | 12.3% | 12.4% | 12.4% | ||
ROA | 9.4% | 9.5% | 9.5% | ||
イオレ(2334)の株式数,時価総額の見込み | |||||
上場前発行済株式 | 2,130,900 | 自己株除く | |||
うち売出株数 | 115,000 | 当選枚数 | |||
上場時発行株式 | 153,200 | OA含む | 2,682 | ||
引受価額 | 1,637.6 | 円 | |||
上場時調達見込額 | 250,880 | 千円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 1,040,360 | ||||
上場時増資額/直近純資産 | 32% | ||||
直近株価 | 1,780 | 想定発行価格 | |||
時価総額 | 4,065,698 | 千円 | |||
非支配株主持分 | 0 | ||||
純有利子負債(ipo資金受入後) | △641,492 | ||||
事業価値 | 3,424,206 | ||||
潜在株 | 286,600 | 12.5% | ←潜在株割合 | ||
イオレ(2334)の株価指標 | |||||
指標 | H29.3 | H29.9 | 予想 | ||
EBIT倍率 | 29.5 | 21.6 | 21.6 | ||
EBITDA倍率 | 18.9 | 14.1 | |||
営業利益PER | 39.4 | 28.8 | 28.8 | ||
PER | 35.9 | 35.6 | 35.6 | ||
PBR | 4.4 | ||||
イオレ(2334)における従業員の状況 | |||||
H29.9 | |||||
連結人員 | 73 | 人 | |||
親会社単体人員 | 73 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 32.3 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 4,932 | 千円 | |||
一人あたり年間粗利(連結) | 10,205 | 千円 | |||
一人あたり年間販管費(連結) | 8,032 | 千円 | |||
イオレ(2334)上場までの資本政策 | |||||
発行日 | 株数 | 発行価格 | 分割考慮 | 割当先 | |
~H27/11 | 13,698 | 設立時~ | |||
H27/11~12 | 1,500 | 69,055 | 691 | 新株予約権行使 | |
H29/8 | 1,504,602 | 100分割 | |||
H29/8 | 611,100 | 691 | 691 | 新株予約権行使 | |
IPO直前計 | 2,130,900 | ||||
IPO時 | 153,200 | 1,780 | ⇒想定発行価格 | ||
IPO後計 | 2,284,100 | 時価総額 | 4,066 | 百万円 | |
分割日 | 分割数 | ||||
H29/8 | 100 | ||||
類似上場会社指標(H29.11.10時点) | |||||
銘柄 | 銘柄コード | PER | PBR | ROE | ROA |
LINE | 3938 | 68.2 | 6.0 | 7.6 | 2.6 |
ヤフー | 4689 | 22.6 | 3.1 | 15.4 | 8.9 |
楽天 | 4755 | 25.1 | 2.5 | 5.7 | 0.8 |
サイバーエージェント | 4751 | 99.7 | 6.3 | 18.9 | 8.7 |
アイモバイル | 6535 | 17.8 | 2.6 | 31.7 | 19.2 |
イオレ(2334) | 35.9 | 4.4 | 12.3 | 9.4 | |
銘柄 | 売上(百万) | 営業利益(百万) | 特徴 | ||
LINE | 140,704 | 19,896 | メッセンジャーアプリ | ||
ヤフー | 853,730 | 192,049 | ネットサービス先駆 | ||
楽天 | 781,916 | 77,977 | ネット通販 | ||
サイバーエージェント | 310,665 | 36,790 | ネット広告代理 | ||
アイモバイル | 14,749 | 2,146 | 広告通信ネットワーク | ||
イオレ(2334) | 1,158 | 116 |