テクノメディカ(6678)過年度修正決算の提出

2016/08/19

企業分析

8/19にテクノメディカ(6678)が過去5年にわたった決算の修正を発表し28年3月期決算も公表した。
テクノメディカの事業は臨床検査用分析装置及び医療機器の研究開発,製造,販売,輸出等である。特に採血管準備装置に強みを持つ。
海外向売上割合は17%程度である。

最終利益ベースのインパクトでは
平成23年3月期▲168百万円で764百万円へ修正
平成24年3月期▲43百万円で1,030百万円へ修正
平成25年3月期+32百万円で1,276百万円へ修正
平成26年3月期+99百万円で1,454百万円へ修正
平成27年3月期▲57百万円で1,429百万円へ修正
ちなみに平成28年3月期の最終利益は1,197百万円であった。

貸借対照表の純資産へのインパクトはトータルで▲766百万円の11,578百万円となった

会計監査人は監査法人トーマツから監査法人シドーへ変更となった。

また、8ヶ月間の社長給与50%カット、取締役は30%カットする旨も公表された。

平成28年4月28日に第三者委員会の設置及び3月期決算発表の延期が公表された。
平成28年6月23日で公表された第三者委員会の報告書では平成19年3月期から売上高の前倒し計上(海外向含む)、関連当事者への架空売上計上等があったとのことであった。
製品は未完成、未納品の段階で納品先の合意を取った上で検収確認書兼受領書の「検収(受領)日」を早い日付で偽装するという「先上げ取引」を利用した売上の早期計上が主な修正内容である。

なお、顧客に対する債権確認状については、顧客にとって検収確認書兼受領書の記入は検収したという事実から離れ債務認識に過ぎないとの理解から同一金額で返送したとのことであり、確認状の記載についてテクノメディカ側から不正の依頼を受けたものではないとのことである。

また、支払サイトが180日と長いこともエンドユーザーが不信を持たなかった要因であるとのことであった。

上記に関連して株価の推移は以下のとおりであった。

4/28 2,273円
5/2 2,125円
6/23 1,769円
6/24 1,479円
8/19 1,409円
8/22  ? →来週月曜日