【損益】
H28.3期の営業利益は前期比で225十億円増加し294十億円となった。前年に「その他営業損」181十億円(H28.3期は47十億円)の計上があっためである。
「その他営業損」の内訳は資産の除売却損及び減損が主なものでありH27.3期に191十億円、H28.3期に90十億円の計上があった。また、H28.3期は益目で子会社関連会社売却益31十億円が計上されている。
H28.6期の「その他営業損」は20十億円の計上である。H28.3期が通年で47十億円であるため1Q負担としては若干の負担増となるが、1Q営業利益進捗率19%は実力に近いと考えられる。年間予想300十億円達成のためには2~4Qでの取り返しが必要である。
支配株主帰属利益のH29.3期予想は80十億円と前年比40%以上(67十億円)のマイナス見込みである。前年度にお いて、オリンパス㈱の株式の一部売却にともなう売却益47億円があったこと、法人税等調整額が少なかったことが要因である。
【キャッシュフロー】
H27.3期H28.3期ともに営業CFは750十億円のプラスである。利益に対する非現金支出費用の割合が大きく実力を示す数値であると考えられる。
投資キャッシュフローはH27.3期、H28.3期ともに金融ビジネス関連が純額で▲478十億円、▲687十億円と大幅なマイナス(投資超)となっている。
一方、固定資産の購入は減価償却費以下の投資となっており、また、金融ビジネス以外の投資・貸付金は純回収となっており金融ビジネス以外の投資が縮小傾向にあることが分かる。なお、金融ビジネス資産の大部分は住宅ローン債権である。
上記の金融ビジネス投資資金への対応のためH28.3期において転換社債120十億円、新株301十億円の発行を行っている。
H28.6期も金融ビジネスにおける投資及び貸付の純投資額は117十億円と継続している。
【財政状態】
上記キャッシュフロー項目に記載の通り、現在は金融ビジネスへの投資資金を積極的に投入している。よって、固定資産の増加のうち、「投資有価証券その他」(主に住宅ローン債権)の増加額がH28.3期に709十億円と拡大している。H28.6期においても「投資有価証券その他」が139十億円増加した。
H28.6期は「投資有価証券その他」以外の固定資産は3月比で全てマイナスとなっており、投資資金が金融資金に集まっていることが分かる。現預金も631十億円と減少し、ネット有利子負債もプラスに転じているため資金は減少傾向にある。
【株価】
H29.3期の予想数値を前提としたPERは53倍と非常に高い。
仮に昨年実績を前提としたPERでも29倍であり、第1Qの営業利益の進捗率19も加味するとやはり高い印象がある。
一方、PBRも1.8倍であり日経平均値と比べて割高感はある。
現在投資資金が金融ビジネスに集中して割り当てられている状況であり他事業の伸びが気になるところではある。
8/18に公表されたるソニーフィナンシャルホールディングス株の取得(持株比率60⇒62%)も金融事業傾倒への方針であろう。
また、資金不足に対しては9/9に公表されたように200十億円の社債による調達を見込んでいる。
ただし、金利の低迷により住宅ローン金利が下がってきていることからROAの低下、増資による調達であればROEの低下を招くことになってしまう。
H28.3期の営業利益は前期比で225十億円増加し294十億円となった。前年に「その他営業損」181十億円(H28.3期は47十億円)の計上があっためである。
「その他営業損」の内訳は資産の除売却損及び減損が主なものでありH27.3期に191十億円、H28.3期に90十億円の計上があった。また、H28.3期は益目で子会社関連会社売却益31十億円が計上されている。
H28.6期の「その他営業損」は20十億円の計上である。H28.3期が通年で47十億円であるため1Q負担としては若干の負担増となるが、1Q営業利益進捗率19%は実力に近いと考えられる。年間予想300十億円達成のためには2~4Qでの取り返しが必要である。
支配株主帰属利益のH29.3期予想は80十億円と前年比40%以上(67十億円)のマイナス見込みである。前年度にお いて、オリンパス㈱の株式の一部売却にともなう売却益47億円があったこと、法人税等調整額が少なかったことが要因である。
【キャッシュフロー】
H27.3期H28.3期ともに営業CFは750十億円のプラスである。利益に対する非現金支出費用の割合が大きく実力を示す数値であると考えられる。
投資キャッシュフローはH27.3期、H28.3期ともに金融ビジネス関連が純額で▲478十億円、▲687十億円と大幅なマイナス(投資超)となっている。
一方、固定資産の購入は減価償却費以下の投資となっており、また、金融ビジネス以外の投資・貸付金は純回収となっており金融ビジネス以外の投資が縮小傾向にあることが分かる。なお、金融ビジネス資産の大部分は住宅ローン債権である。
上記の金融ビジネス投資資金への対応のためH28.3期において転換社債120十億円、新株301十億円の発行を行っている。
H28.6期も金融ビジネスにおける投資及び貸付の純投資額は117十億円と継続している。
【財政状態】
上記キャッシュフロー項目に記載の通り、現在は金融ビジネスへの投資資金を積極的に投入している。よって、固定資産の増加のうち、「投資有価証券その他」(主に住宅ローン債権)の増加額がH28.3期に709十億円と拡大している。H28.6期においても「投資有価証券その他」が139十億円増加した。
H28.6期は「投資有価証券その他」以外の固定資産は3月比で全てマイナスとなっており、投資資金が金融資金に集まっていることが分かる。現預金も631十億円と減少し、ネット有利子負債もプラスに転じているため資金は減少傾向にある。
【株価】
H29.3期の予想数値を前提としたPERは53倍と非常に高い。
仮に昨年実績を前提としたPERでも29倍であり、第1Qの営業利益の進捗率19も加味するとやはり高い印象がある。
一方、PBRも1.8倍であり日経平均値と比べて割高感はある。
現在投資資金が金融ビジネスに集中して割り当てられている状況であり他事業の伸びが気になるところではある。
8/18に公表されたるソニーフィナンシャルホールディングス株の取得(持株比率60⇒62%)も金融事業傾倒への方針であろう。
また、資金不足に対しては9/9に公表されたように200十億円の社債による調達を見込んでいる。
ただし、金利の低迷により住宅ローン金利が下がってきていることからROAの低下、増資による調達であればROEの低下を招くことになってしまう。
(単位:百万円) | H27.3 | H28.3 | 増減 | H28.6 | 進捗/増減 |
売上総利益 | 1,880,009 | 1,986,127 | 106,118 | 394,289 | 20% |
販管費 | 1,811,461 | 1,691,930 | △119,531 | 338,097 | 20% |
営業利益 | 68,548 | 294,197 | 225,649 | 56,192 | 19% |
年予想 | 300,000 | 19% | |||
減価償却費 | 627,565 | 696,678 | 69,113 | 154,786 | 22% |
EBITDA | 696,113 | 990,875 | 294,762 | 210,978 | 21% |
支配株主帰属利益 | △125,980 | 147,791 | 273,771 | 21,166 | 14% |
年予想 | 80,000 | 26% | |||
営業CF | 754,640 | 749,089 | △5,551 | 16,186 | 2% |
投資CF | △639,636 | △1,030,403 | △390,767 | △219,178 | 21% |
フリーCF | 115,004 | △281,314 | △396,318 | △202,992 | 72% |
財務CF | △263,195 | 380,122 | 643,317 | △98,553 | -26% |
現預金 | 949,413 | 983,612 | 34,199 | 631,074 | △352,538 |
定期預金(流動) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
有価証券(流動) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
現金同等物 | 949,413 | 983,612 | 34,199 | 631,074 | △352,538 |
流動資産 | 4,197,901 | 4,196,727 | △1,174 | 3,902,386 | △294,341 |
流動負債 | 4,745,590 | 4,830,750 | 85,160 | 4,582,475 | △248,275 |
流動資産ー流動負債 | △547,689 | △634,023 | △86,334 | △680,089 | △46,066 |
うち現金短借以外 | △1,275,577 | △1,580,695 | △305,118 | △1,045,858 | 534,837 |
有利子負債(流動) | 221,525 | 36,940 | △184,585 | 265,305 | 228,365 |
有利子負債(固定) | 712,087 | 556,605 | △155,482 | 533,718 | △22,887 |
有利子負債計 | 933,612 | 593,545 | △340,067 | 799,023 | 205,478 |
ネット有利子負債 | △15,801 | △390,067 | △374,266 | 167,949 | 558,016 |
固定資産 | 11,636,430 | 12,476,663 | 840,233 | 12,479,359 | 2,696 |
固定負債 | 8,155,024 | 8,710,752 | 555,728 | 8,724,531 | 13,779 |
純資産 | 2,933,717 | 3,131,888 | 198,171 | 3,074,739 | △57,149 |
非支配株主持分 | 616,640 | 668,548 | 51,908 | 666,570 | △1,978 |
親会社所有者持分 | 2,317,077 | 2,463,340 | 146,263 | 2,408,169 | △55,171 |
ROE | -5.4% | 6.0% | 3.5% | ||
ROA | -0.8% | 0.9% | 0.5% | ||
ROI(実績) | 1.3% | 6.0% | 4.4% | ||
(営業利益/有利負債+時価) | ROI予想 | 5.9% | |||
為替換算差額/包括 | 65,790 | △83,899 | △149,689 | △90,998 | |
株損益/包括 | 38,718 | 2,220 | △36,498 | 20,395 | |
ドル/円年平均 | 109.92 | 120.14 | 108.25 | ||
ドル/円決算月平均 | 120.38 | 113.03 | △7.35 | 105.72 | △7.31 |