【事業】
設立:2014年12月、ジェイズ・コミュニケーションが単独株式移転により設立
本社所在地:東京都中央区新川
事業内容:ITインフラ及びネットワークセキュリティ製品に係る設計、販売、運用、保守サービス
業種分類:情報・通信業
決算:12月
監査人:東陽監査法人
主幹事証券:みずほ証券
社長:愛須康之氏、昭和41年生まれ、データコントロルズ出身、平成7年にジェイズ・コミュニケーション株式会社設立
(事業内容)
親会社は純粋持株会社、子会社でITシステムにおけるITインフラ及びネットワークセキュリティ製品に係る設計、販売、構築、運用、保守サービスを提供する。
販売内容により以下の2つの区分がある。
・ソリューションプロダクト事業
セキュリティ製品及びITインフラ製品を、米国をはじめとする海外メーカーより代理店として輸入するほか、国内において他の代理店から調達し、主に販売パートナーを通じて国内の顧客(エンドユーザー)に販売。firewall等の製品を取り扱う。
・ソリューションサービス事業
エンドユーザーが求める要件に合致するITシステムを設計し、その構築を行うサービス、PBX、IP電話の構築サービス、保守サービス、ヘルプデスクサービスを実施
(関係会社)
双日の100%子会社である日商エレクトロニクスに23.3%を保有されている。
主要な子会社は以下の2社である。
・ジェイズ・コミュニケーション、売上4,957百万円、最終利益223百万円
・ジェイズ・テレコムシステム、売上916百万円、最終利益14百万円
(上場時調達資金使途)
IPO時の調達資金約3億円については有利子負債の返済125百万円、残額は子会社のジェイズ・コミュニケーションへの投資資金として利用とのこと。
(その他)
外貨建輸入取引及び外貨建買掛金をヘッジする目的で通貨オプション取引を実施。
詳細な数値分析はこちら。
【損益】
(売上・売上総利益)
H27.12期、H28.9期(単純年換算)ともに前期比5%、8%と増収を継続している。
特にソリューションサービスの売上がH27.12期は伸びており、ソリューションプロダクトサービスを上回っている。
売上総利益率は25%前後であるが直近3期では下落傾向にあり、H28.9期は22.6%まで落ちこんでいる。
その結果、売上高は増加傾向にあるものの売上総利益額は毎期2%の減少が続いている。
(販管費)
販管費は削減傾向にあり毎期減少傾向にある。
H27.12期、H28.12期における給与手当の額はそれぞれ453百万円、494百万円である。
研究開発費は10百万円以下であり少額である。
(営業損益)
上記の通り、売上総利益額は減少しているもののそれ以上に販管費の削減が進んでいるため営業利益はよこばいもしくは増加傾向にある。
特にH28.9期の単純年換算額の営業利益増加率は販管費の削減におり34%増加となっている。
(最終利益)
H26.12期に投資有価証券評価損63百万円計上しているため最終利益は51百万円となった。
H27.12期、H28.9期は営業利益に連動した最終利益となっており、H28.9期の単純年間算最終利益は前年比30%程度の増加となる見込みである。
【キャッシュフロー】
(営業キャッシュフロー)
H26.12期、H27.12期ともに営業CFはプラスであるがH27.12期は売上債権の増加247百万円、たな卸資産の増加233百万円があったため利益に比べて営業CFはわずか12百万円となった。
(投資キャッシュフロー)
H26.12期、H27.12期ともに投資CFはマイナスであり投資を実行している。
特に有形固定資産の取得が多く、それぞれ73百万円、53百万円を計上した。
(財務キャッシュフロー)
H26,12期、H27.12期ともに財務キャッシュフローはマイナス1億円程度であり、有利子負債(借入、社債)の返済が進んでいる。
また、H27.12期は増資により70百万円を調達している。
【財政状態】
(財務諸表の特徴)
外貨建買掛金をヘッジする目的で通貨オプション取引を行なっており、時価評価額はH26.12期は+119百万円、H27.12期は+6百万円、H28.9期は▲161百万円と大幅なマイナスに陥っている。
H27.12期で繰越欠損金53百万円(税額ベース)保有している。
(流動資産・負債)
直近決算期であるH28.9期における流動資産2,868百万円のうち現預金を除くと売上債権が723百万円、たな卸し資産が296百万円、前渡金が274百万円を占める。
流動負債についてはデリバティブ負債が974百万円、買掛金が412百万円とデリバティブ時価評価のマイナスが多額に上っている。円高の影響によりドル買建スワップの時価が大幅に下落したことが原因と考えられる。
現預金の保有は多額であるため流動比率は143%と短期資金は安定している。
(固定資産)
H28.9期の固定資産466百万円は流動資産金額と比較すると重要性はないが、工具器具遺品111百万円、保険積立金87百万円等で構成されている。
(固定負債)
H28.9期の固定負債274百万円のうち退職給付負債が117百万円を占めている。
(自己資本、有利子負債)
H28.9期の純資産額は1,054百万円であり、H27.12期と比べると21百万円減少している。
3Qで95百万円の利益を稼いだものの、デリバティブ評価損と考えられる繰延ヘッジ損益がマイナス115百万円あったためである。当該マイナスはヘッジ会計の適用によりPLにオンされず包括利益計算書を経由してBSに直接オンされている。
【株価】
(将来見込み)
売上は増加傾向にあるが、粗利率が減少している点が気になる。
商品の仕入は海外からの仕入が主であるため、円高は損益プラスに働くはずであるが、通貨スワップを保有しており円高の恩恵が減殺されていると考えらる。
しかし、販管費の削減努力により営業利益は増加していることは強調すべきである。
(PER指標)
想定発行価格による増資を仮定した場合のH27.12期の実績利益に基づくPERは24.6倍である。また、H28.9期を単純年換算した利益に基づくPERは19.0倍である。
情報通信業の平均PERは東証1部で17.2倍、2部で34.4倍、マザーズで219倍である。
セグエグループのビジネスは成熟期に入っていると考えられるため20倍程度になると考えると想定発行価格は妥当な水準と考えられる。
(PBR指標)
想定発行価格を前提とするPBRは1.8倍程度になると予想される。
IPO銘柄としては高くない水準である。
(その他)
業種別、市場別のPER、PBRはこちら。
設立:2014年12月、ジェイズ・コミュニケーションが単独株式移転により設立
本社所在地:東京都中央区新川
事業内容:ITインフラ及びネットワークセキュリティ製品に係る設計、販売、運用、保守サービス
業種分類:情報・通信業
決算:12月
監査人:東陽監査法人
主幹事証券:みずほ証券
社長:愛須康之氏、昭和41年生まれ、データコントロルズ出身、平成7年にジェイズ・コミュニケーション株式会社設立
(事業内容)
親会社は純粋持株会社、子会社でITシステムにおけるITインフラ及びネットワークセキュリティ製品に係る設計、販売、構築、運用、保守サービスを提供する。
販売内容により以下の2つの区分がある。
・ソリューションプロダクト事業
セキュリティ製品及びITインフラ製品を、米国をはじめとする海外メーカーより代理店として輸入するほか、国内において他の代理店から調達し、主に販売パートナーを通じて国内の顧客(エンドユーザー)に販売。firewall等の製品を取り扱う。
・ソリューションサービス事業
エンドユーザーが求める要件に合致するITシステムを設計し、その構築を行うサービス、PBX、IP電話の構築サービス、保守サービス、ヘルプデスクサービスを実施
(関係会社)
双日の100%子会社である日商エレクトロニクスに23.3%を保有されている。
主要な子会社は以下の2社である。
・ジェイズ・コミュニケーション、売上4,957百万円、最終利益223百万円
・ジェイズ・テレコムシステム、売上916百万円、最終利益14百万円
(上場時調達資金使途)
IPO時の調達資金約3億円については有利子負債の返済125百万円、残額は子会社のジェイズ・コミュニケーションへの投資資金として利用とのこと。
(その他)
外貨建輸入取引及び外貨建買掛金をヘッジする目的で通貨オプション取引を実施。
詳細な数値分析はこちら。
【損益】
(売上・売上総利益)
H27.12期、H28.9期(単純年換算)ともに前期比5%、8%と増収を継続している。
特にソリューションサービスの売上がH27.12期は伸びており、ソリューションプロダクトサービスを上回っている。
売上総利益率は25%前後であるが直近3期では下落傾向にあり、H28.9期は22.6%まで落ちこんでいる。
その結果、売上高は増加傾向にあるものの売上総利益額は毎期2%の減少が続いている。
(販管費)
販管費は削減傾向にあり毎期減少傾向にある。
H27.12期、H28.12期における給与手当の額はそれぞれ453百万円、494百万円である。
研究開発費は10百万円以下であり少額である。
(営業損益)
上記の通り、売上総利益額は減少しているもののそれ以上に販管費の削減が進んでいるため営業利益はよこばいもしくは増加傾向にある。
特にH28.9期の単純年換算額の営業利益増加率は販管費の削減におり34%増加となっている。
(最終利益)
H26.12期に投資有価証券評価損63百万円計上しているため最終利益は51百万円となった。
H27.12期、H28.9期は営業利益に連動した最終利益となっており、H28.9期の単純年間算最終利益は前年比30%程度の増加となる見込みである。
【キャッシュフロー】
(営業キャッシュフロー)
H26.12期、H27.12期ともに営業CFはプラスであるがH27.12期は売上債権の増加247百万円、たな卸資産の増加233百万円があったため利益に比べて営業CFはわずか12百万円となった。
(投資キャッシュフロー)
H26.12期、H27.12期ともに投資CFはマイナスであり投資を実行している。
特に有形固定資産の取得が多く、それぞれ73百万円、53百万円を計上した。
(財務キャッシュフロー)
H26,12期、H27.12期ともに財務キャッシュフローはマイナス1億円程度であり、有利子負債(借入、社債)の返済が進んでいる。
また、H27.12期は増資により70百万円を調達している。
【財政状態】
(財務諸表の特徴)
外貨建買掛金をヘッジする目的で通貨オプション取引を行なっており、時価評価額はH26.12期は+119百万円、H27.12期は+6百万円、H28.9期は▲161百万円と大幅なマイナスに陥っている。
H27.12期で繰越欠損金53百万円(税額ベース)保有している。
(流動資産・負債)
直近決算期であるH28.9期における流動資産2,868百万円のうち現預金を除くと売上債権が723百万円、たな卸し資産が296百万円、前渡金が274百万円を占める。
流動負債についてはデリバティブ負債が974百万円、買掛金が412百万円とデリバティブ時価評価のマイナスが多額に上っている。円高の影響によりドル買建スワップの時価が大幅に下落したことが原因と考えられる。
現預金の保有は多額であるため流動比率は143%と短期資金は安定している。
(固定資産)
H28.9期の固定資産466百万円は流動資産金額と比較すると重要性はないが、工具器具遺品111百万円、保険積立金87百万円等で構成されている。
(固定負債)
H28.9期の固定負債274百万円のうち退職給付負債が117百万円を占めている。
(自己資本、有利子負債)
H28.9期の純資産額は1,054百万円であり、H27.12期と比べると21百万円減少している。
3Qで95百万円の利益を稼いだものの、デリバティブ評価損と考えられる繰延ヘッジ損益がマイナス115百万円あったためである。当該マイナスはヘッジ会計の適用によりPLにオンされず包括利益計算書を経由してBSに直接オンされている。
【株価】
(将来見込み)
売上は増加傾向にあるが、粗利率が減少している点が気になる。
商品の仕入は海外からの仕入が主であるため、円高は損益プラスに働くはずであるが、通貨スワップを保有しており円高の恩恵が減殺されていると考えらる。
しかし、販管費の削減努力により営業利益は増加していることは強調すべきである。
(PER指標)
想定発行価格による増資を仮定した場合のH27.12期の実績利益に基づくPERは24.6倍である。また、H28.9期を単純年換算した利益に基づくPERは19.0倍である。
情報通信業の平均PERは東証1部で17.2倍、2部で34.4倍、マザーズで219倍である。
セグエグループのビジネスは成熟期に入っていると考えられるため20倍程度になると考えると想定発行価格は妥当な水準と考えられる。
(PBR指標)
想定発行価格を前提とするPBRは1.8倍程度になると予想される。
IPO銘柄としては高くない水準である。
(その他)
業種別、市場別のPER、PBRはこちら。
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セグエグループ(3968) |
|||||
(単位:千円) | H26.12 | H27.12 | 増減 | H28.9 | 進捗/増減 |
売上高 | 5,863,995 | 6,172,673 | 308,678 | 5,009,294 | 81% |
年間予想 | 6,679,059 | 75% | |||
売上総利益 | 1,567,622 | 1,532,330 | △35,292 | 1,130,211 | 74% |
販管費 | 1,438,997 | 1,403,643 | △35,354 | 1,000,995 | 71% |
営業利益 | 128,625 | 128,687 | 62 | 129,216 | 100% |
年間予想 | 172,288 | 75% | |||
減価償却費 | 95,407 | 93,052 | △2,355 | 59,746 | 64% |
EBITDA | 224,032 | 221,739 | △2,293 | 188,962 | 85% |
支配株主帰属利益 | 51,331 | 98,816 | 47,485 | 96,250 | 97% |
年間予想 | 128,333 | 75% | |||
※年間予想はQ数値を年次に単純換算した金額 | |||||
H26.12 | H27.12 | H28.9 | 予想 | ||
売上総利益率 | 26.7% | 24.8% | 22.6% | ||
営業利益率 | 2.2% | 2.1% | 2.6% | 2.6% | |
支配株主帰属利益率 | 0.9% | 1.6% | 1.9% | 1.9% | |
セグエグループ(3968)のセグメント情報 | |||||
売上(千円) | H26.12 | H27.12 | 増減 | H28.9 | 進捗/増減 |
ソリューションプロダクト | 2,755,374 | 2,777,450 | 22,076 | ||
ソリューションサービス | 3,108,620 | 3,395,222 | 286,602 | ||
売上(千円) | H26.12 | H27.12 | 増減 | H28.9 | 進捗/増減 |
NECネッツエスアイ | 714,878 | 826,509 | 111,631 | ||
日商エレクトロニクス | 693,709 | 696,019 | 2,310 | ||
セグエグループ(3968)のキャッシュフロー | |||||
H26.12 | H27.12 | 増減 | H28.9 | 増減 | |
営業CF | 356,733 | 12,148 | △344,585 | ||
投資CF | △76,730 | △66,210 | 10,520 | ||
フリーCF | 280,003 | △54,062 | △334,065 | ||
財務CF | △100,394 | △105,847 | △5,453 | ||
セグエグループ(3968)の財政状態 | |||||
H26.12 | H27.12 | 増減 | H28.9 | 増減 | |
現預金等 | 1,084,986 | 930,772 | △154,214 | 1,305,378 | 374,606 |
流動資産 | 2,628,120 | 2,823,422 | 195,302 | 2,868,159 | 44,737 |
流動負債 | 1,718,629 | 1,867,657 | 149,028 | 2,006,192 | 138,535 |
流動資産ー流動負債 | 909,491 | 955,765 | 46,274 | 861,967 | △93,798 |
うち現金短借以外 | △21 | 177,201 | 177,222 | △310,403 | △487,604 |
有利子負債(流動) | 175,474 | 152,208 | △23,266 | 133,008 | △19,200 |
有利子負債(固定) | 351,912 | 199,704 | △152,208 | 89,948 | △109,756 |
有利子負債計 | 527,386 | 351,912 | △175,474 | 222,956 | △128,956 |
ネット有利子負債 | △557,600 | △578,860 | △21,260 | △1,082,422 | △503,562 |
固定資産 | 575,750 | 487,482 | △88,268 | 466,315 | △21,167 |
固定負債 | 506,910 | 368,059 | △138,851 | 274,131 | △93,928 |
純資産 | 978,331 | 1,075,188 | 96,857 | 1,054,151 | △21,037 |
非支配株主持分 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
親会社所有者持分 | 978,331 | 1,075,188 | 96,857 | 1,054,151 | △21,037 |
流動比率 | 153% | 151% | 143% | ||
固定長期適合率 | 39% | 34% | 35% | ||
自己資本比率 | 31% | 32% | 32% | ||
有利子負債比率 | 54% | 33% | 21% | ||
セグエグループ(3968)の利益指標 | |||||
H26.12 | H27.12 | H28.9 | 予想 | ||
ROE | 5.2% | 9.2% | 9.3% | 9.3% | |
ROA | 1.6% | 3.0% | 3.5% | 3.5% | |
セグエグループ(3968)の株式数,時価総額の見込み | |||||
上場前発行済株式 | 1,167,000 | 自己株式除く | |||
上場時発行済株式 | 211,500 | ||||
引受価額 | 1,518.0 | 円 | |||
上場時調達見込額 | 321,057 | 千円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 1,375,208 | ||||
直近株価 | 1,650 | 想定発行価格 | |||
時価総額 | 2,274,525 | ||||
非支配株主持分 | 0 | ||||
純有利子負債 | △1,403,479 | ||||
事業価値 | 871,046 | ||||
潜在株 | 95,600 | 潜在株割合 | 6.9% | ||
セグエグループ(3968)の株価指標 | |||||
指標 | H26.12 | H27.12 | H28.9 | 予想 | |
EBIT倍率 | 6.8 | 6.8 | 5.1 | 5.1 | |
EBITDA倍率 | 3.9 | 3.9 | 3.5 | ||
営業利益PER | 18.9 | 18.9 | 14.1 | 14.1 | |
PER | 47.4 | 24.6 | 19.0 | 19.0 | |
PBR | NA | NA | 1.8 | ||
セグエグループ(3968)の株主構成 | |||||
H28.10 | |||||
政府 | 0% | ||||
金融機関 | 1% | ||||
金融商品取引業者 | 0% | ||||
その他法人 | 43% | ||||
外国法人等 | 0% | ||||
個人 | 51% | ||||
*愛須康之(社長)38%、日商エレクトロニクス22% | |||||
セグエグループ(3968)における従業員の状況 | |||||
H28.10 | |||||
連結人員 | 334 | 人 | |||
親会社単体人員 | 15 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 38.46 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 5,500 | 千円 |