IPO予定のソレイジア・ファーマ(4597)の財務分析と初値予想
【事業】
設立:2007年1月
本社所在地:東京都港区海岸
事業内容:悪性腫瘍にかかる医薬品、医薬機器の開発・販売
業種分類:医薬品
決算:12月
上場市場:マザーズ
監査人:三優監査法人
主幹事証券:みずほ証券
社長:荒井好裕、1960年生まれ、ファイザー出身
【過去の業績推移】
直近5年の業績に関して、H23.12期~H26.12期までは売上はほとんど計上されず経費のみの計上であったため毎期500百万円~900百万円の赤字を継続して計上していた。
H27.12期に売上229百万円計上したものの最終赤字は644百万円と多額である。
一方、総資産はH23.12期が447百万円であったものがH27.12期は4,119百万円まで増加している。
従業員数はH23.12期が6名であったが、H27.12期は16名まで増員している。
【実施する事業】
海外国内の製薬企業、バイオベンチャーから有望な新薬品候補を導入し臨床試験をはじめとした開発活動を行い製品を市場に供給することを目的としている。
悪性腫瘍治療を目的とする医薬品の開発、販売が主たる事業領域である。
また、悪性治療薬の投与や放射線治療の副作用を軽減させる医薬品、医療機器の開発販売も行なっている。
基礎研究から非臨床開発後の臨床開発と販売、マーケティング、製造販売後調査が実施する事業の対象となる。
【損益(直近)】
(売上、売上総利益)
H27.12期は開発品SP‐01、02の契約金収入、マイルストン収入があり売上229百万円を計上した。
H28.9期は開発品SP-02の日本権利導出契約に伴うマイルストン収入が生じて201百万円の売上計上となった。
それぞれ売上のうち200百万円はMeiji Seikaファルマ向けである。
(販管費、営業損益)
H27.12期の開発として研究開発費473百万円、無形固定資産計上638百万円を投じている。
H28.9期の開発として研究開発費354百万円、無形固定資産計上548百万円を投じている。
(最終利益)
売上が固定費を賄うレベルにいたっておらず毎期大幅な赤字を継続している。
【財政状態】
(財務諸表の特徴)
総資産3,704百万円のうち無形資産が2,575百万円を占める。これは開発段階で基準を満たした自己創出のれんであると考えられる。
複数の増資を行なっておりH28.12期は無借金であり、自己資本比率は高い。
無形固定資産の会計方針として、研究活動の支出は発生時費用であるが開発段階で発生した支出は自己創設無形資産として認識するための基準を満たした場合に限り資産計上し、使用可能となった時点から契約年数、特許期間等を基準として償却していくとのことである。
(ROAとROE)
直近決算期であるH28.12期の純資産と想定発行価格による増資と直近決算期の利益を前提としたROA、ROEについて対象年度が赤字であるためマイナスとなっている。
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は3,701百万円であり、直近純資産に対して108%の自己資本増加となる。
今後の研究開発資金も必要であることからIPOにより得る資金は大きい。
また、当該IPOにおいては現株主による売り出しは行なわれない。
【株価】
(将来見込み)
今後の開発次第であると考えられるが、直近のH28.12期の固定費963百万円が最低限の損益分岐点であると考えることもできる。
また、無形固定資産として2,575百万円計上されいていることから案件の進捗如何では減損リスクも有していると考えら得る。
(PER指標)
直近決算期であるH28.12期の利益を単純年換算した利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は対象年度が赤字であるためマイナスである。
(PBR指標)
直近決算期であるH28.12期の純資産と想定発行価格による増資を前提としたPBRは2.4倍である。
同業の赤字創薬会社と比較すると標準的~やや低めの水準である。
(その他)
同業他社(赤字創薬)の株価指標は以下のとおり。
ラクオリア創薬(株)【4579】 PBR 2.0倍 時価総額7,756百万円
シンバイオ製薬(株)【4582】 PBR 2.11倍 時価総額10,656百万円
カイオム・バイオサイエンス【4583】 PBR 2.51倍 時価総額11,353百万円
スリー・ディー・マトリックス【7777】 PBR 6.59倍 時価総額18,587百万円
セルシード【7776】 PBR4.56倍 時価総額5,234百万円
【事業】
設立:2007年1月
本社所在地:東京都港区海岸
事業内容:悪性腫瘍にかかる医薬品、医薬機器の開発・販売
業種分類:医薬品
決算:12月
上場市場:マザーズ
監査人:三優監査法人
主幹事証券:みずほ証券
社長:荒井好裕、1960年生まれ、ファイザー出身
【過去の業績推移】
直近5年の業績に関して、H23.12期~H26.12期までは売上はほとんど計上されず経費のみの計上であったため毎期500百万円~900百万円の赤字を継続して計上していた。
H27.12期に売上229百万円計上したものの最終赤字は644百万円と多額である。
一方、総資産はH23.12期が447百万円であったものがH27.12期は4,119百万円まで増加している。
従業員数はH23.12期が6名であったが、H27.12期は16名まで増員している。
【実施する事業】
海外国内の製薬企業、バイオベンチャーから有望な新薬品候補を導入し臨床試験をはじめとした開発活動を行い製品を市場に供給することを目的としている。
悪性腫瘍治療を目的とする医薬品の開発、販売が主たる事業領域である。
また、悪性治療薬の投与や放射線治療の副作用を軽減させる医薬品、医療機器の開発販売も行なっている。
基礎研究から非臨床開発後の臨床開発と販売、マーケティング、製造販売後調査が実施する事業の対象となる。
【損益(直近)】
(売上、売上総利益)
H27.12期は開発品SP‐01、02の契約金収入、マイルストン収入があり売上229百万円を計上した。
H28.9期は開発品SP-02の日本権利導出契約に伴うマイルストン収入が生じて201百万円の売上計上となった。
それぞれ売上のうち200百万円はMeiji Seikaファルマ向けである。
(販管費、営業損益)
H27.12期の開発として研究開発費473百万円、無形固定資産計上638百万円を投じている。
H28.9期の開発として研究開発費354百万円、無形固定資産計上548百万円を投じている。
(最終利益)
売上が固定費を賄うレベルにいたっておらず毎期大幅な赤字を継続している。
【財政状態】
(財務諸表の特徴)
総資産3,704百万円のうち無形資産が2,575百万円を占める。これは開発段階で基準を満たした自己創出のれんであると考えられる。
複数の増資を行なっておりH28.12期は無借金であり、自己資本比率は高い。
無形固定資産の会計方針として、研究活動の支出は発生時費用であるが開発段階で発生した支出は自己創設無形資産として認識するための基準を満たした場合に限り資産計上し、使用可能となった時点から契約年数、特許期間等を基準として償却していくとのことである。
(ROAとROE)
直近決算期であるH28.12期の純資産と想定発行価格による増資と直近決算期の利益を前提としたROA、ROEについて対象年度が赤字であるためマイナスとなっている。
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は3,701百万円であり、直近純資産に対して108%の自己資本増加となる。
今後の研究開発資金も必要であることからIPOにより得る資金は大きい。
また、当該IPOにおいては現株主による売り出しは行なわれない。
【株価】
(将来見込み)
今後の開発次第であると考えられるが、直近のH28.12期の固定費963百万円が最低限の損益分岐点であると考えることもできる。
また、無形固定資産として2,575百万円計上されいていることから案件の進捗如何では減損リスクも有していると考えら得る。
(PER指標)
直近決算期であるH28.12期の利益を単純年換算した利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は対象年度が赤字であるためマイナスである。
(PBR指標)
直近決算期であるH28.12期の純資産と想定発行価格による増資を前提としたPBRは2.4倍である。
同業の赤字創薬会社と比較すると標準的~やや低めの水準である。
(その他)
同業他社(赤字創薬)の株価指標は以下のとおり。
ラクオリア創薬(株)【4579】 PBR 2.0倍 時価総額7,756百万円
シンバイオ製薬(株)【4582】 PBR 2.11倍 時価総額10,656百万円
カイオム・バイオサイエンス【4583】 PBR 2.51倍 時価総額11,353百万円
スリー・ディー・マトリックス【7777】 PBR 6.59倍 時価総額18,587百万円
セルシード【7776】 PBR4.56倍 時価総額5,234百万円
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ソレイジア・ファーマ(4597) | |||||
(単位:千円) | H26.12 | H27.12 | 増減 | H28.12 | 進捗/増減 |
売上高 | 11,952 | 229,466 | 217,514 | 501,319 | 218% |
年間予想 | 501,319 | 100% | |||
売上総利益 | 11,952 | 229,466 | 217,514 | 501,319 | 218% |
販管費 | 713,963 | 931,888 | 217,925 | 963,796 | 103% |
営業利益 | △702,011 | △702,422 | △411 | △462,477 | 66% |
年間予想 | △462,477 | 100% | |||
減価償却費 | 462 | 940 | 478 | 882 | 94% |
EBITDA | △701,549 | △701,482 | 67 | △461,595 | 66% |
支配株主帰属利益 | △677,035 | △643,887 | 33,148 | △474,436 | 74% |
年間予想 | △474,436 | 100% | |||
簡易営業キャッシュフロー | △676,573 | △642,947 | 33,626 | △473,554 | |
年間予想 | △473,554 | ||||
※年間予想はQ数値を年次に単純換算した金額 | |||||
H26.12 | H27.12 | H28.12 | 予想 | ||
売上総利益率 | 100.0% | 100.0% | 100.0% | ||
営業利益率 | -5873.6% | -306.1% | -92.3% | -92.3% | |
支配株主帰属利益率 | -5664.6% | -280.6% | -94.6% | -94.6% | |
最終利益÷営業利益 | 96.4% | 91.7% | 102.6% | -94.6% | |
ソレイジア・ファーマ(4597)の財政状態 | |||||
H28.12 | |||||
現預金等 | 1,038,996 | ||||
流動資産 | 1,123,066 | ||||
流動負債 | 227,044 | ||||
流動資産ー流動負債 | 896,022 | ||||
うち現金短借以外 | △142,974 | ||||
有利子負債(流動) | 0 | ||||
有利子負債(固定) | 0 | ||||
有利子負債計 | 0 | ||||
ネット有利子負債 | △1,038,996 | ||||
固定資産 | 2,581,928 | ||||
固定負債 | 44,482 | ||||
純資産 | 3,433,468 | ||||
非支配株主持分 | 0 | ||||
親会社所有者持分 | 3,433,468 | ||||
流動比率 | 495% | ||||
固定長期適合率 | 74% | ||||
自己資本比率 | 93% | ||||
有利子負債比率 | 0% | ||||
ソレイジア・ファーマ(4597)の利益指標 | |||||
H28.12 | 予想 | ||||
ROE | -6.6% | -6.6% | |||
ROA | -6.4% | -6.4% | |||
ソレイジア・ファーマ(4597)の株式数,時価総額の見込み | |||||
上場前発行済株式 | 64,608,303 | 自己株式除く | |||
上場時発行済株式 | 22,353,100 | オーバーアロットメント含 | |||
引受価額 | 165.6 | 円 | |||
上場時調達見込額 | 3,701,673 | 千円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 7,135,141 | ||||
上場時増資額/直近純資産 | 108% | ||||
直近株価 | 180 | 想定発行価格 | |||
時価総額 | 15,653,053 | 千円 | |||
非支配株主持分 | 0 | ||||
純有利子負債 | △4,740,669 | ||||
事業価値 | 10,912,383 | ||||
潜在株 | 8,365,622 | 潜在株割合 | 9.6% | ||
ソレイジア・ファーマ(4597)の株価指標 | |||||
指標 | H28.12 | 予想 | |||
EBIT倍率 | △23.6 | △23.6 | |||
EBITDA倍率 | △23.6 | ||||
営業利益PER | △28.4 | △37.1 | |||
PER | △36.2 | △36.2 | |||
PBR | 2.4 | ||||
ソレイジア・ファーマ(4597)における従業員の状況 | |||||
H29.1 | |||||
連結人員 | 16 | 人 | |||
親会社単体人員 | 11 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 49.3 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 13,979 | 千円 |