ヤマダ電機(9831)が株式交換によりベスト電器(8175)を完全子会社化へ

2017/04/14

企業分析

H29.4.12にヤマダ電機(9831)が株式交換によりベスト電器(8175)を完全子会社化することが公表された。

子会社となるベスト電器は7月中に上場廃止となる予定。

なお、ヤマダ電機はベスト電器の株式を52%を保有し子会社化していた。

当該株式交換によりヤマダ電機にとってメリットとして少数株主利益の取り込みがあり、デメリットとして発行済株式の希薄化がある。


少数株主利益の取り込みは1,841百万円となり、発行済株式の希薄化は22,835千円株となる見込みである。
当該一株利益は1,841百万円÷22,835千円株=80.6円


また、少数株主持分の取り込みは22,485百万円となり、当該一株持分は22,485百万円÷22,835千株=984円となる。


上記数値は既存のヤマダ電機EPS、BPSよりも良好であるためPER、PBRの改善余地がある。

しかし、数値規模が大きいため若干のPER、PBRの改善にしか過ぎないと言える。

【株式交換当事者】
交換対象者(子会社化) ベスト電器(8175)
交換実施者(親会社) ヤマダ電機(9831)
【株式交換実施予定日】
2017/7/1
【ベスト電器(8175)株式】
適時開示時株価 154
直近発行済株数 170,301,056 自己株除く
 うちヤマダ電機(9831)持分 88,744,600
 持分割合 52.1%
時価総額 26,226 百万円
【ヤマダ電機(9831)株式】
適時開示時株価 550
直近発行済株数 802,372,759 自己株除く
時価総額 441,305 百万円
【子会社となるベスト電器(8175)の財務内容】
現預金 6,488 百万円
有利子負債 18,500 百万円
親会社持分 46,951 百万円
総資産 93,666 百万円
実績営業利益 3,080 百万円 計画開示なし
実績最終利益 3,845 百万円 計画開示なし
ROE 8.2%
ROA 4.1%
PBR(直近時価前提) 0.56
利益/時価総額 14.7%
PER(直近時価前提) 6.8
EPS(一株利益) 22.6
BPS(一株持分) 275.7
【株式交換実施会社であるヤマダ電機(9831)の財務内容】
現預金 42,054 百万円
有利子負債 326,174 百万円
親会社持分 557,521 百万円
総資産 1,222,677 百万円
計画営業利益 71,400 百万円
計画最終利益 42,500 百万円
ROE 7.6%
ROA 3.5%
PBR(直近時価前提) 0.79
利益/時価総額 9.6%
PER(直近時価前提) 10.4
EPS(一株利益) 53.0
BPS(一株持分) 694.8
【株式交換がヤマダ電機(9831)に与える影響】
最終利益増加 1,841 百万円 ベスト電器(8175)少持分
親会社持分増加 22,485 百万円 ベスト電器(8175)少持分
交換比率 0.28
発行済株式希薄化 22,835,808 ベスト電器(8175)×交換比率
交換考慮後最終利益 44,341 既存利益+ベスト電器(8175)追加分
交換後発行済株式 825,208,567
交換後時価総額 453,865 現時価前提
交換後PER 10.2 現時価前提
交換後PBR 0.78