トレードワークス(3997) | |||||
想定発行価格の印象 | |||||
業績は拡大中、同業他社と比較しても割安の印象。 | |||||
トレードワークス(3997)の概要 | |||||
項目 | 内容 | ||||
事業内容 | 証券システム開発事業とこれらに付帯するFX(外国為替証拠金取引)システム事業 及びセキュリティ診断事業 |
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業種別分類 | 情報・通信 | ||||
本店所在地 | 東京都千代田区一番町 | ||||
監査法人 | 監査法人シドー | ||||
主幹事 | 岡三証券 | ||||
決算月 | 12月 | ||||
BB期間 | H29.11.9 | ~ | H29.11.15 | ||
上場日 | H29.11.29 | ||||
上場市場 | JASDAQスタンダード | ||||
大株主① | 浅見 勝弘 | 388,000株 | うち売出 | 10,000株 | |
大株主② | TW持株会 | 132,000株 | うち売出 | 0株 | |
社長 | 浅見 勝弘、昭和32年生まれ、ビジネスコンサルタント、アイネス等を経て平成11年に当社設立 | ||||
トレードワークス(3997)の沿革 | |||||
時期 | 内容 | ||||
H11/1 | 証券システム開発を目的に株式会社トレードワークスが設立 | ||||
H16/5 | 2つの取引所において「Independent Software Vendor」に認定される | ||||
H19/9 | ワークステクノロジー株式会社を子会社化、FXシステム事業へ参入 | ||||
H22/5 | セキュリティ診断事業へ参入 | ||||
トレードワークス(3997)が実施する事業内容 | |||||
項目 | 内容 | ||||
証券システム事業 | 証券会社や金融情報システムサービス会社向けのシステムの開発・保守・運用を実施。 「Trade Agent」(インターネット顧客向け取引システム)、「Athena」(証券会社自己売買支援)及び「Mars Web」(証券取引所売買端末)が主な製品である。 |
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(販売実績) | H28.12⇒ | 1,017百万円 | H29.6⇒ | 581百万円 | |
FXシステム事業 | FX会社向けのシステムの開発・保守・運用を行っている事業であり、「TRAdING STUDIO」をサービスしている。 | ||||
(販売実績) | H28.12⇒ | 118百万円 | H29.6⇒ | 60百万円 | |
セキュリティ診断事業 | ソフトウエアやネットワークの脆弱性による、個人情報等の重要情報の漏えいや第三者からの システムへの不正侵入・不正操作の危険性を診断するサービスを提供。 |
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(販売実績) | H28.12⇒ | 38百万円 | H29.6⇒ | 22百万円 | |
トレードワークス(3997)過去5年間の指標(単体)推移 | |||||
項目 | 5年前 | ⇒ | 直近H28.12期 | ||
売上高 | 588百万円 | ⇒ | 1,143百万円 | ||
当期利益 | 4百万円 | ⇒ | 102百万円 | ||
総資産 | 453百万円 | ⇒ | 689百万円 | ||
純資産 | 200百万円 | ⇒ | 375百万円 | ||
従業員数 | 43人 | ⇒ | 65人 |
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【損益(過去2期+直近Q)の分析】
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比129%、直近四半期単純年換算前期比113%である。
増収傾向は継続している。
主な売り先はカブドットコム証券であり、H29.6期2Qでは売上の41%を占めている。その他、日産証券、エイチエス証券向け売上がある。
粗利率:前々期34%、前期33%、直近期Q44%で推移している。
固定費に近い労務費が原価計上されているため売上増加に伴い粗利率が上昇傾向にある。
製造原価のうち約半分が労務費、残りは経費であるが経費の大部分は外注費である。
売上総利益:直近通年期前期比129%、直近四半期単純年換算前期比148%である。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比128%、直近四半期単純年換算前期比109%である。
売上増加に伴い販管費も増加している。
H28.12期の販管費247百万円のうち、給与が85百万円、役員報酬が60百万円、法定福利費等が16百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比128%、直近四半期単純年換算前期比109%である。
販管費の増加以上の売上、粗利を達成しており、営業利益も毎期拡大中である。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期61%、前期80%、直近期Q65%で推移している。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は-551百万円(IPO資金調達後は-977百万円)、自己資本比率は61%、有利子負債比率は25%である。
有利子負債が126百万円あるが、純額ではキャッシュリッチである。
"繰延税金資産についてH28.12期の一時差異(税額見合額)18百万円のうち退職給付引当金が16百万円を占めている。
なお、一時差異のうち全額について税金資産を計上している。"
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は2415枚である。
市場放出数はかなり少なく当選は困難である。
直近の第三者割当は証券会社、持株会向けである。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.6期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ16%、21%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ9%、12%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は425.96百万円であり、直近純資産に対して83%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
少数の売上先が金額の大部分を占めているためリスク高い点はあるが、増収増益は継続しており、今後も業務に対する需要はありそうなので期待できそうである。
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.6期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は11.5倍である
また、直近通年決算期であるH28.12期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は19.7倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.6期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は2.5倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは0~24.56倍、PBRは0.53~4.59倍である。
また類似会社のROEは0.4~15.7倍、ROAは0.3~8.7倍である。
同業他社と比較すると、ROE,ROAはやや高く、PER,PBRはやや低めで割安の印象である。
トレードワークス(3997)の業績推移分析 | |||||
(単位:百万円) | H27.12 | H28.12 | 増減 | H29.6 | Q進捗 |
売上高 | 908 | 1,175 | 266 | 664 | 57% |
年間予想 | 1,329 | 50% | |||
売上総利益 | 305 | 392 | 87 | 289 | 74% |
販管費 | 193 | 247 | 53 | 134 | 54% |
営業利益 | 112 | 146 | 34 | 155 | 107% |
年間予想 | 311 | 50% | |||
減価償却費 | 4 | 3 | △1 | 1 | 27% |
EBITDA | 116 | 148 | 32 | 156 | 105% |
支配株主帰属利益 | 68 | 117 | 49 | 100 | 86% |
年間予想 | 201 | 50% | |||
簡易営業キャッシュフロー | 72 | 119 | 47 | 101 | |
年間予想 | 202 | ||||
※年間予想はQ数値を年次に単純換算した金額 | |||||
H27.12 | H28.12 | H29.6 | 予想 | ||
売上総利益率 | 33.6% | 33.4% | 43.6% | ||
営業利益率 | 12.3% | 12.4% | 23.4% | 23.4% | |
支配株主帰属利益率 | 7.5% | 9.9% | 15.1% | 15.1% | |
最終利益÷営業利益 | 60.8% | 80.1% | 64.6% | 64.6% | |
トレードワークス(3997)の財政状態 | |||||
BS項目 | H29.6 | ||||
現預金等 | 678 | ||||
流動資産 | 793 | ||||
流動負債 | 196 | ||||
流動資産ー流動負債 | 597 | ||||
うち現金短借以外 | △37 | ||||
有利子負債(流動) | 44 | ||||
有利子負債(固定) | 83 | ||||
有利子負債計 | 126 | ||||
ネット有利子負債 | △551 | ||||
固定資産 | 38 | ||||
固定負債 | 125 | ||||
純資産 | 511 | ||||
非支配株主持分 | 0 | ||||
親会社所有者持分 | 511 | ||||
流動比率 | 404% | ||||
固定長期適合率 | 6% | ||||
自己資本比率 | 61% | ||||
有利子負債比率 | 25% | ||||
トレードワークス(3997)の利益指標 | |||||
H28.12 | H29.6 | 予想 | |||
ROE | 12.5% | 21.4% | 21.4% | ||
ROA | 9.3% | 16.0% | 16.0% | ||
トレードワークス(3997)の株式数,時価総額の見込み | |||||
上場前発行済株式 | 820,000 | 自己株除く | |||
うち売出株数 | 10,000 | 当選枚数 | |||
上場時発行株式 | 231,500 | OA含む | 2,415 | ||
引受価額 | 1,840.0 | 円 | |||
上場時調達見込額 | 425,960 | 千円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 936,491 | ||||
上場時増資額/直近純資産 | 83% | ||||
直近株価 | 2,000 | 想定発行価格 | |||
時価総額 | 2,103,000 | 千円 | |||
非支配株主持分 | 0 | ||||
純有利子負債(ipo資金受入後) | △977,344 | ||||
事業価値 | 1,125,656 | ||||
潜在株 | 99,600 | 9.5% | ←潜在株割合 | ||
トレードワークス(3997)の株価指標 | |||||
指標 | H28.12 | H29.6 | 予想 | ||
EBIT倍率 | 7.7 | 3.6 | 3.6 | ||
EBITDA倍率 | 7.6 | 3.6 | |||
営業利益PER | 15.8 | 7.4 | 7.4 | ||
PER | 19.7 | 11.5 | 11.5 | ||
PBR | 2.5 | ||||
トレードワークス(3997)における従業員の状況 | |||||
H29.9 | |||||
連結人員 | 71 | 人 | |||
親会社単体人員 | 71 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 38.6 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 5,820 | 千円 | |||
一人あたり年間粗利(連結) | 8,155 | 千円 | |||
一人あたり年間販管費(連結) | 3,775 | 千円 | |||
トレードワークス(3997)上場までの資本政策 | |||||
発行日 | 株数 | 発行価格 | 分割考慮 | 割当先 | |
~H28/10 | 1,460 | 0 | 設立時~ | ||
H28/10 | 5,840 | 0 | 5分割 | ||
H29/2 | 900 | 38,000 | 380 | 日産証券㈱、三木証券㈱、TW従業員持株会 | |
H29/8 | 811,800 | 100分割 | |||
IPO直前計 | 820,000 | ||||
IPO時 | 231,500 | 2,000 | ⇒想定発行価格 | ||
IPO後計 | 1,051,500 | 時価総額 | 2,103 | 百万円 | |
分割日 | 分割数 | ||||
H29/8 | 5 | ||||
H28/10 | 100 | ||||
類似上場会社指標(H29.10.25時点) | |||||
銘柄 | 銘柄コード | PER | PBR | ROE | ROA |
インタートレード | 3747 | 0.0 | 1.3 | 0.4 | 0.3 |
エックスネット | 4762 | 16.7 | 1.3 | 9.0 | 7.6 |
さくらケーシーエス | 4761 | 24.5 | 0.5 | 2.1 | 1.5 |
システナ | 2317 | 24.6 | 4.6 | 15.7 | 8.7 |
ODKソリューション | 3839 | 24.4 | 0.8 | 3.0 | 1.9 |
銘柄 | 売上 | 営業利益 | 特徴 | ||
インタートレード | 2,358 | 11 | 証券ディーリング、FX向け、利益出ていない | ||
エックスネット | 4,041 | 705 | 生損保、銀行向け | ||
さくらケーシーエス | 23,066 | 417 | 自治体、三井住友、富士通向け覆い | ||
システナ | 46,255 | 3,693 | ソフト開発支援、端末から車載 | ||
ODKソリューション | 4,311 | 162 | 入試関連支援 |