【損益(過去2期+直近Q)の分析】
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比121%、直近四半期単純年換算前期比122%である。
毎期増収傾向にある。
H29.3期の売上原価21億円のうち、賃借料3億、減価償却費3億、維持管理費4.5億、業務委託費2億円が主なものである。
粗利率:前々期42%、前期38%、直近期Q35%で推移している。
売上高の増加に応じて粗利率は下落傾向にある。
売上総利益:直近通年期前期比111%、直近四半期単純年換算前期比113%である。
粗利率は下落傾向にあるものの、売上高の増加が大きく粗利額は増加傾向にあり。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比162%、直近四半期単純年換算前期比105%である。
H29.3期の販管費355百万円のうち、販売手数料が76百万円、役員報酬が57百万円、給与が55百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比99%、直近四半期単純年換算前期比116%である。
H29.3期は販管費の増加が大きく、粗利増加にも関わらず営業利益はほぼ前年比横ばいであった。H29.9期2Qは販管費が抑えられているため営業利益額は増加した。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期59%、前期66%、直近期Q59%で推移している。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は3312百万円(IPO資金調達後は2838百万円)、自己資本比率は29%、有利子負債比率は147%である。
固定資産約100億円のうち、建物が54億円、リース資産が21億円を占めている。
繰延税金資産についてH29.3期の一時差異(税額見合額)155百万円のうち資産除去債務が76百万円を占めている。一方繰延税金負債が、特別償却積立金、資産除去債務で137百万円あるため、資産と相殺後の税金資産が全額計上されている。
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は8280枚である。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.9期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ5%、17%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ5%、16%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は470百万円であり、直近純資産に対して13%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
他のホテルと比べて、売上高営業利益率が高い点が特徴的である。新規出店においても同様の利益率が確保できれば期待できる。
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.9期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は14.8倍である
また、直近通年決算期であるH29.3期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は15.5倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.9期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は2.4倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは13.71~84.66倍、PBRは0~2.33倍である。
また類似会社のROEは-11.5~25.2%、ROAは-6.7~8.2%である。
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比121%、直近四半期単純年換算前期比122%である。
毎期増収傾向にある。
H29.3期の売上原価21億円のうち、賃借料3億、減価償却費3億、維持管理費4.5億、業務委託費2億円が主なものである。
粗利率:前々期42%、前期38%、直近期Q35%で推移している。
売上高の増加に応じて粗利率は下落傾向にある。
売上総利益:直近通年期前期比111%、直近四半期単純年換算前期比113%である。
粗利率は下落傾向にあるものの、売上高の増加が大きく粗利額は増加傾向にあり。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比162%、直近四半期単純年換算前期比105%である。
H29.3期の販管費355百万円のうち、販売手数料が76百万円、役員報酬が57百万円、給与が55百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比99%、直近四半期単純年換算前期比116%である。
H29.3期は販管費の増加が大きく、粗利増加にも関わらず営業利益はほぼ前年比横ばいであった。H29.9期2Qは販管費が抑えられているため営業利益額は増加した。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期59%、前期66%、直近期Q59%で推移している。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は3312百万円(IPO資金調達後は2838百万円)、自己資本比率は29%、有利子負債比率は147%である。
固定資産約100億円のうち、建物が54億円、リース資産が21億円を占めている。
繰延税金資産についてH29.3期の一時差異(税額見合額)155百万円のうち資産除去債務が76百万円を占めている。一方繰延税金負債が、特別償却積立金、資産除去債務で137百万円あるため、資産と相殺後の税金資産が全額計上されている。
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は8280枚である。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.9期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ5%、17%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ5%、16%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は470百万円であり、直近純資産に対して13%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
他のホテルと比べて、売上高営業利益率が高い点が特徴的である。新規出店においても同様の利益率が確保できれば期待できる。
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.9期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は14.8倍である
また、直近通年決算期であるH29.3期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は15.5倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.9期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は2.4倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは13.71~84.66倍、PBRは0~2.33倍である。
また類似会社のROEは-11.5~25.2%、ROAは-6.7~8.2%である。
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ABホテル(6565) | |||||
想定発行価格の印象 | |||||
同業他社と同水準のPER,PBRであり妥当な水準である。 | |||||
ABホテル(6565)の概要 | |||||
項目 | 内容 | ||||
事業内容 | 中部地方を終身としたABホテルの運営 | ||||
業種別分類 | サービス | ||||
本店所在地 | 愛知県安城市三河安城町 | ||||
監査法人 | あずさ監査法人 | ||||
主幹事 | 大和証券 | ||||
決算月 | 3月 | ||||
BB期間 | H29.12.18 | ~ | H29.12.21 | ||
上場日 | H29.12.25 | ||||
上場市場 | ASDAQ(スタンダード) | ||||
大株主① | 東祥 | 4,200,000株 | うち売出 | 460,000株 | |
大株主② | AB開発合同会社 | 2,520,000株 | うち売出 | 0株 | |
社長 | 沓名一樹、昭和55年うまれ、平成15年東祥入社 | ||||
ABホテル(6565)の沿革 | |||||
時期 | 内容 | ||||
S54/3 | ㈱東祥を設立し、土木建設請負業を始める | ||||
H11/11 | 愛知県安城市に「ホテルサンルート三河安城」をフランチャイジーとして開業、ホテル事業を開始 | ||||
H26/6 | 愛知県外初出店となる埼玉県深谷市に「ABホテル深谷」を出店 | ||||
H26/10 | 株式会社東祥から新設会社分割により、愛知県安城市にABホテル株式会社を設立(資本金100,000千円) | ||||
H29/11 | 現在、「ABホテル」17店舗を展開中 | ||||
ABホテル(6565)が実施する事業内容 | |||||
項目 | 内容 | ||||
ホテル事業 | 「ABホテル」の名称で愛知県に10店舗、埼玉県に1店舗、石川県に1店舗、奈良県に1店舗、群馬県に1店舗、岐阜県に2店舗、静岡県に1店舗の合計17店舗(平成29年10月31日現在)を運営 | ||||
三河安城本館の1店舗を除き業務委託方式によるホテル運営。予約管理及びフロント業務、朝食等の食事提供、施設内外の清掃管理・環境整備等の業務を委託。受託者とは3年間の契約、固定報酬+インセンティブの支払もあり。 | |||||
ABホテル(6565)過去3年間の指標(単体)推移 | |||||
項目 | 5年前 | ⇒ | 直近H29.3期 | ||
売上高 | 1,052百万円 | ⇒ | 3,510百万円 | ||
当期利益 | 215百万円 | ⇒ | 643百万円 | ||
総資産 | 6,096百万円 | ⇒ | 10,329百万円 | ||
純資産 | 2,048百万円 | ⇒ | 3,232百万円 | ||
従業員数 | 7人 | ⇒ | 16人 | ||
ABホテル(6565)の業績推移分析 | |||||
(単位:百万円) | H28.3 | H29.3 | 増減 | H29.9 | Q進捗 |
売上高 | 2,895 | 3,510 | 615 | 2,134 | 61% |
年間予想 | 4,268 | 50% | |||
売上総利益 | 1,209 | 1,338 | 129 | 754 | 56% |
販管費 | 219 | 355 | 136 | 186 | 52% |
営業利益 | 990 | 982 | △7 | 567 | 58% |
年間予想 | 1,135 | 50% | |||
減価償却費 | 225 | 303 | 78 | 194 | 64% |
EBITDA | 1,215 | 1,286 | 71 | 762 | 59% |
支配株主帰属利益 | 584 | 644 | 60 | 337 | 52% |
年間予想 | 675 | 50% | |||
簡易営業キャッシュフロー | 809 | 947 | 138 | 531 | |
年間予想 | 1,063 | ||||
※年間予想はQ数値を年次に単純換算した金額 | |||||
H28.3 | H29.3 | H29.9 | 予想 | ||
売上総利益率 | 41.8% | 38.1% | 35.3% | ||
営業利益率 | 34.2% | 28.0% | 26.6% | 26.6% | |
支配株主帰属利益率 | 20.2% | 18.3% | 15.8% | 15.8% | |
最終利益÷営業利益 | 59.0% | 65.5% | 59.4% | 59.4% | |
ABホテル(6565)の財政状態 | |||||
BS項目 | H29.9 | ||||
現預金等 | 1,888 | ||||
流動資産 | 2,166 | ||||
流動負債 | 2,148 | ||||
流動資産ー流動負債 | 18 | ||||
うち現金短借以外 | △697 | ||||
有利子負債(流動) | 1,174 | ||||
有利子負債(固定) | 4,026 | ||||
有利子負債計 | 5,200 | ||||
ネット有利子負債 | 3,312 | ||||
固定資産 | 9,887 | ||||
固定負債 | 6,358 | ||||
純資産 | 3,547 | ||||
非支配株主持分 | 0 | ||||
親会社所有者持分 | 3,547 | ||||
流動比率 | 101% | ||||
固定長期適合率 | 100% | ||||
自己資本比率 | 29% | ||||
有利子負債比率 | 147% | ||||
ABホテル(6565)の利益指標 | |||||
H29.3 | H29.9 | 予想 | |||
ROE | 16.0% | 16.8% | 16.8% | ||
ROA | 5.1% | 5.4% | 5.4% | ||
ABホテル(6565)の株式数,時価総額の見込み | |||||
上場前発行済株式 | 6,720,000 | 自己株除く | |||
うち売出株数 | 460,000 | 当選枚数 | |||
上場時発行株式 | 368,000 | OA含む | 8,280 | ||
引受価額 | 1,288.0 | 円 | |||
上場時調達見込額 | 473,984 | 千円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 4,021,150 | ||||
上場時増資額/直近純資産 | 13% | ||||
直近株価 | 1,400 | 想定発行価格 | |||
時価総額 | 9,923,200 | 千円 | |||
非支配株主持分 | 0 | ||||
純有利子負債(ipo資金受入後) | 2,837,599 | ||||
事業価値 | 12,760,799 | ||||
潜在株 | 30,000 | 0.4% | ←潜在株割合 | ||
ABホテル(6565)の株価指標 | |||||
指標 | H29.3 | H29.9 | 予想 | ||
EBIT倍率 | 13.0 | 11.2 | 11.2 | ||
EBITDA倍率 | 9.9 | 8.4 | |||
営業利益PER | 10.1 | 8.8 | 8.8 | ||
PER | 15.5 | 14.8 | 14.8 | ||
PBR | 2.5 | ||||
ABホテル(6565)における従業員の状況 | |||||
H29.9 | |||||
連結人員 | 18 | 人 | |||
親会社単体人員 | 18 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 30.6 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 4,544 | 千円 | |||
一人あたり年間粗利(連結) | 83,752 | 千円 | |||
一人あたり年間販管費(連結) | 20,703 | 千円 | |||
ABホテル(6565)上場までの資本政策 | |||||
発行日 | 株数 | 発行価格 | 分割考慮 | 割当先 | |
H26/10 | 2,000 | 62,500 | 30 | 親会社から新設分割 | |
H27/3 | 1,200 | 1,000,000 | 476 | AB開発合同 | |
H27/12 | 64,000 | 21分割 | |||
H29/10 | 6,652,800 | 100分割 | |||
IPO直前計 | 6,720,000 | ||||
IPO時 | 368,000 | 1,400 | ⇒想定発行価格 | ||
IPO後計 | 7,088,000 | 時価総額 | 9,923 | 百万円 | |
分割日 | 分割数 | 予約権付与 | 分割考慮単価 | 受取人 | |
H27/12 | 21 | H27/12 | 500 | 社長、従業員 | |
H29/10 | 100 | ||||
類似上場会社指標(H29.11.20時点) | |||||
銘柄 | 銘柄コード | PER | PBR | ROE | ROA |
グリーンズ | 6547 | 15.2 | 2.3 | 25.2 | 8.2 |
日本ビューホテル | 6097 | 84.7 | 1.1 | -11.5 | -6.7 |
ロイヤルホテル | 9713 | 13.7 | 0.0 | 21.4 | 4.1 |
ABホテル(6565) | 15.5 | 2.5 | 16.0 | 5.1 | |
銘柄 | 売上(百万) | 営業利益(百万) | 特徴 | ||
グリーンズ | 26,014 | 2,287 | コンフォートホテルを全国展開 | ||
日本ビューホテル | 20,179 | 1,362 | 本州でビューホテル運営 | ||
ロイヤルホテル | 41,125 | 2,303 | 大阪の名門ホテル、リーガロイヤル | ||
ABホテル(6565) | 3,510 | 982 |