【損益(過去2期+直近Q)の分析】
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比111%、直近四半期単純年換算前期比134%である。
売上の3~4割がKDDI向け、その他電通系向けがある。
増収は継続中。
粗利率:前々期53%、前期54%、直近期Q68%で推移している。
H28.9期の製造原価270百万円のうち、労務費が120百万円、外注費が77百万円、減価償却費が77百万円を占める。
また、他勘定振替としてソフトウェア49百万円が計上されている。
H29.9期は売上原価に労務費等の固定費部分があるため粗利率が改善されていると考えられる。
売上総利益:直近通年期前期比114%、直近四半期単純年換算前期比168%である。
売上の増加、粗利率の改善により粗利額も増加傾向にある。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比128%、直近四半期単純年換算前期比116%である。
H28.9期の販管費328百万円のうち、給与が113百万円、役員報酬が34百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比-41%、直近四半期単純年換算前期比-1540%である。
H28.9期が営業赤字であるため前期比はマイナス数値となっている。
H29.9期は販管費増加を粗利の増加がこなして営業利益はプラス化した。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期93%、前期1004%、直近期Q95%で推移している。
H28.9期に減損損失86百万円(ソフトウエア)を計上し大幅赤字となった。
H29.9期は税金費用がわずか1百万円となったため最終利益が大きく計上されている。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は-212百万円(IPO資金調達後は-735百万円)、自己資本比率は72%、有利子負債比率は5%である。
固定資産180百万円のうち、のれんが38百万円、ソフトウエアが84百万円を計上している。
繰延税金資産についてH28.9期の一時差異(税額見合額)199百万円のうち繰越欠損金が192百万円を占めている。なお、一時差異全額について評価性引当額を計上しており税金試算は計上されていない
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は3392枚である。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.9期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ14%、16%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ-10%、-11%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は520百万円であり、直近純資産に対して135%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
増収増益は継続しているが、H29.9期にようやく営業利益黒字化した。事業規模のさらなる拡大により大幅黒字化が期待できる。
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.9期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は35.1倍である
また、直近通年決算期であるH28.9期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は-51.2倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.9期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は5.6倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは0~169.33倍、PBRは2.15~7.2倍である。
また類似会社のROEは-33.3~60.9%、ROAは-8.9~20%である。
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比111%、直近四半期単純年換算前期比134%である。
売上の3~4割がKDDI向け、その他電通系向けがある。
増収は継続中。
粗利率:前々期53%、前期54%、直近期Q68%で推移している。
H28.9期の製造原価270百万円のうち、労務費が120百万円、外注費が77百万円、減価償却費が77百万円を占める。
また、他勘定振替としてソフトウェア49百万円が計上されている。
H29.9期は売上原価に労務費等の固定費部分があるため粗利率が改善されていると考えられる。
売上総利益:直近通年期前期比114%、直近四半期単純年換算前期比168%である。
売上の増加、粗利率の改善により粗利額も増加傾向にある。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比128%、直近四半期単純年換算前期比116%である。
H28.9期の販管費328百万円のうち、給与が113百万円、役員報酬が34百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比-41%、直近四半期単純年換算前期比-1540%である。
H28.9期が営業赤字であるため前期比はマイナス数値となっている。
H29.9期は販管費増加を粗利の増加がこなして営業利益はプラス化した。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期93%、前期1004%、直近期Q95%で推移している。
H28.9期に減損損失86百万円(ソフトウエア)を計上し大幅赤字となった。
H29.9期は税金費用がわずか1百万円となったため最終利益が大きく計上されている。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は-212百万円(IPO資金調達後は-735百万円)、自己資本比率は72%、有利子負債比率は5%である。
固定資産180百万円のうち、のれんが38百万円、ソフトウエアが84百万円を計上している。
繰延税金資産についてH28.9期の一時差異(税額見合額)199百万円のうち繰越欠損金が192百万円を占めている。なお、一時差異全額について評価性引当額を計上しており税金試算は計上されていない
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は3392枚である。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.9期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ14%、16%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ-10%、-11%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は520百万円であり、直近純資産に対して135%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
増収増益は継続しているが、H29.9期にようやく営業利益黒字化した。事業規模のさらなる拡大により大幅黒字化が期待できる。
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.9期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は35.1倍である
また、直近通年決算期であるH28.9期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は-51.2倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.9期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は5.6倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは0~169.33倍、PBRは2.15~7.2倍である。
また類似会社のROEは-33.3~60.9%、ROAは-8.9~20%である。
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ナレッジスイート(3999) | |||||
想定発行価格の印象 | |||||
事業規模は小さいが今後の伸びも期待できれば割高ではない。 | |||||
ナレッジスイート(3999)の概要 | |||||
項目 | 内容 | ||||
事業内容 | 法人向けクラウドサービス、ソリューション事業 | ||||
業種別分類 | 情報通信業 | ||||
本店所在地 | 東京都港区海岸 | ||||
監査法人 | トーマツ | ||||
主幹事 | いちよし証券 | ||||
決算月 | 9月 | ||||
BB期間 | H29.11.30 | ~ | H29.12.6 | ||
上場日 | H29.12.18 | ||||
上場市場 | マザーズ | ||||
大株主① | 稲葉雄一 | 701,800株 | うち売出 | 0株 | |
大株主② | KDD | 350,000株 | うち売出 | 0株 | |
社長 | 稲葉雄一、昭和43年生まれ、博報堂キャプコ、電通テックを経て平成18年に当社設立 | ||||
ナレッジスイート(3999)の沿革 | |||||
時期 | 内容 | ||||
H18/10 | 当社前身のブランドダイアログ㈱を設立 | ||||
H22/1 | 統合SFA/CRMクラウドサービス『KnowledgeSuite(ナレッジスイート)』提供開始 | ||||
H23/8 | KDDIが「KDDI KnowledgeSuite」提供開始 | ||||
H24/12 | スターティアが「Digit@link KnowledgeSuite」提供開始 | ||||
H26/3 | 現社名である「ナレッジスイート」へ社名変更 | ||||
ナレッジスイート(3999)が実施する事業内容 | |||||
項目 | 内容 | ||||
クラウドサービス | ビジネスに必要なCRM/SFAを軸にグループウェア、マーケティングオートメーション、名刺管理サービスなどが全て連携統合された、中堅・中小企業向けの営業・マーケティング支援アプリケーションをクラウドにて提供 | ||||
(販売実績) | H28.9⇒ | 429百万円 | H29.6⇒ | 368百万円 | |
ソリューションサービス | 当社のクラウドサービスを利用する企業や代理店を通じた企業の営業及びマーケティング課題を解決するサービス | ||||
(販売実績) | H28.9⇒ | 158百万円 | H29.6⇒ | 214百万円 | |
なお、KDDIから16.4%の株式を保有されており、売上の3~4割がKDDI向けである。 | |||||
ナレッジスイート(3999)過去5年間の指標(単体)推移 | |||||
項目 | 5年前 | ⇒ | 直近H28.9期 | ||
売上高 | 253百万円 | ⇒ | 588百万円 | ||
当期利益 | -208百万円 | ⇒ | -101百万円 | ||
総資産 | 363百万円 | ⇒ | 399百万円 | ||
純資産 | 177百万円 | ⇒ | 239百万円 | ||
従業員数 | 33人 | ⇒ | 46人 | ||
ナレッジスイート(3999)の業績推移分析 | |||||
(単位:百万円) | H27.9 | H28.9 | 増減 | H29.9 | Q進捗 |
売上高 | 529 | 589 | 60 | 791 | 134% |
年間予想 | 791 | 100% | |||
売上総利益 | 280 | 318 | 38 | 535 | 168% |
販管費 | 256 | 328 | 73 | 380 | 116% |
営業利益 | 24 | △10 | △34 | 155 | -1540% |
年間予想 | 155 | 100% | |||
減価償却費 | 78 | 79 | 1 | 39 | 49% |
EBITDA | 102 | 69 | △34 | 194 | 283% |
支配株主帰属利益 | 23 | △101 | △124 | 148 | -146% |
年間予想 | 148 | 100% | |||
簡易営業キャッシュフロー | 100 | △23 | △123 | 187 | |
年間予想 | 187 | ||||
※年間予想はQ数値を年次に単純換算した金額 | |||||
H27.9 | H28.9 | H29.9 | 予想 | ||
売上総利益率 | 53.0% | 54.1% | 67.7% | ||
営業利益率 | 4.6% | -1.7% | 19.6% | 19.6% | |
支配株主帰属利益率 | 4.3% | -17.2% | 18.7% | 18.7% | |
最終利益÷営業利益 | 92.7% | 1003.8% | 95.1% | 95.1% | |
ナレッジスイート(3999)の財政状態 | |||||
BS項目 | H29.9 | ||||
現預金等 | 233 | ||||
流動資産 | 357 | ||||
流動負債 | 123 | ||||
流動資産ー流動負債 | 234 | ||||
うち現金短借以外 | 7 | ||||
有利子負債(流動) | 6 | ||||
有利子負債(固定) | 15 | ||||
有利子負債計 | 21 | ||||
ネット有利子負債 | △212 | ||||
固定資産 | 180 | ||||
固定負債 | 27 | ||||
純資産 | 387 | ||||
非支配株主持分 | 0 | ||||
親会社所有者持分 | 387 | ||||
流動比率 | 291% | ||||
固定長期適合率 | 43% | ||||
自己資本比率 | 72% | ||||
有利子負債比率 | 5% | ||||
ナレッジスイート(3999)の利益指標 | |||||
H28.9 | H29.9 | 予想 | |||
ROE | -11.1% | 16.2% | 16.2% | ||
ROA | -9.5% | 13.9% | 13.9% | ||
ナレッジスイート(3999)の株式数,時価総額の見込み | |||||
上場前発行済株式 | 2,137,400 | 自己株除く | |||
うち売出株数 | 55,000 | 当選枚数 | |||
上場時発行株式 | 284,200 | OA含む | 3,392 | ||
引受価額 | 1,840.0 | 円 | |||
上場時調達見込額 | 522,928 | 千円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 910,214 | ||||
上場時増資額/直近純資産 | 135% | ||||
直近株価 | 2,000 | 想定発行価格 | |||
時価総額 | 4,843,200 | 千円 | |||
非支配株主持分 | 0 | ||||
純有利子負債(ipo資金受入後) | △735,152 | ||||
事業価値 | 4,108,048 | ||||
潜在株 | 168,000 | 6.9% | ←潜在株割合 | ||
ナレッジスイート(3999)の株価指標 | |||||
指標 | H28.9 | H29.9 | 予想 | ||
EBIT倍率 | △407.3 | 26.5 | 26.5 | ||
EBITDA倍率 | 60.0 | 21.2 | |||
営業利益PER | △513.6 | 33.3 | 33.3 | ||
PER | △51.2 | 35.1 | 35.1 | ||
PBR | 5.7 | ||||
ナレッジスイート(3999)における従業員の状況 | |||||
H29.9 | |||||
連結人員 | 49 | 人 | |||
親会社単体人員 | 49 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 33.7 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 4,475 | 千円 | |||
一人あたり年間粗利(連結) | 10,922 | 千円 | |||
一人あたり年間販管費(連結) | 7,752 | 千円 | |||
ナレッジスイート(3999)上場までの資本政策 | |||||
発行日 | 株数 | 発行価格 | 分割考慮 | 割当先 | |
~H25/2 | 8,860 | 0 | 設立時~ | ||
H25/2 | 1,660 | 120,000 | 600 | スターティア、ジェイズコミュニケーション | |
H25/5 | 167 | 120,000 | 600 | ビットアイル | |
H29/10 | 2,126,713 | 200分割 | |||
IPO直前計 | 2,137,400 | ||||
IPO時 | 284,200 | 2,000 | ⇒想定発行価格 | ||
IPO後計 | 2,421,600 | 時価総額 | 4,843 | 百万円 | |
分割日 | 分割数 | ||||
H29/10 | 200 | ||||
類似上場会社指標(H29.11.14時点) | |||||
銘柄 | 銘柄コード | PER | PBR | ROE | ROA |
ソフトブレーン | 4779 | 18.3 | 3.4 | 21.4 | 12.3 |
スカラ | 4845 | 17.7 | 2.2 | 60.9 | 20.0 |
Bパッド | 3655 | 45.0 | 6.1 | 11.4 | 7.9 |
サイボウズ | 4776 | 169.3 | 7.2 | 9.6 | 4.8 |
アルベルト | 3906 | 0.0 | 3.4 | -33.3 | -8.9 |
ナレッジスイート(3999) | -51.2 | 5.7 | -11.1 | -9.5 | |
銘柄 | 売上(百万) | 営業利益(百万) | 特徴 | ||
ソフトブレーン | 7,719 | 1,014 | 営業支援システムと店頭販促代行 | ||
スカラ | 10,663 | 3,736 | 企業向けASPサービス、ソフトブレーン子会社化 | ||
Bパッド | 3,528 | 148 | 企業データを分析し販促に活用 | ||
サイボウズ | 8,039 | 515 | 業務効率化グループウェア | ||
アルベルト | 812 | -107 | ビックデータ利用した販促分析 | ||
ナレッジスイート(3999) | 589 | -10 |