【損益(過去2期+直近Q)の分析】
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比106%、直近四半期単純年換算前期比118%である。売上は順調に増加傾向にある
売上先の業種別区分は自動車関連57.0%、日用品関連13.1%、O.A.機器関連9.4%、医療機器関連8.0%、家電7.2%、電子部品2.5%、その他2.8%となっている。
売上に占める親会社であるKISCO向け割合はH28.3期は43%、H29.3期は33%、H29.9期は24%であり、親会社への依存割合は減少傾向にある。
粗利率:前々期58%、前期58%、直近期Q61%で推移している。
単体売上原価のうち、材料費が27%、労務費が35%、経費(外注費が大部分)が36%を占めている。
売上総利益:直近通年期前期比106%、直近四半期単純年換算前期比124%である。
売上高の増加によって、粗利額も増加傾向にある。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比112%、直近四半期単純年換算前期比116%である。
H29.3期の販管費1291百万円のうち、給与が486百万円、法定福利費が94百万円、役員報酬が108百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比93%、直近四半期単純年換算前期比146%である。
H29.3期は粗利額を超えて販管費が増加したため営業利益額は減額となった。H29.9期は粗利額の伸びが大きく営業利益額も増加傾向にある。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期67%、前期67%、直近期Q68%で推移している。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は-404百万円(IPO資金調達後は-1973百万円)、自己資本比率は66%、有利子負債比率は4%である。
実質的に無借金経営であり財務内容は安定している。
繰延税金資産についてH29.3期の一時差異(税額見合額)132百万円のうち退引が40百万円を占めている。評価性引当額は5百万円程度であり大部分の一時差異について資産計上している。
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は5237枚である。
IPO後においても親会社の持株比率は60%を超える見込み。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.9期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ13%、16%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ9%、11%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は1570百万円であり、直近純資産に対して103%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.9期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は14.4倍である
また、直近通年決算期であるH29.3期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は21倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.9期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は2.3倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは19.87~24.88倍、PBRは1.09~1.34倍である。
また類似会社のROEは2.1~4.9%、ROAは1.3~2.7%である。
同業他社と比べてROE,ROAは高めである一方、PERは低めの印象である。
(売上、売上総利益)
売上:直近通年期前期比106%、直近四半期単純年換算前期比118%である。売上は順調に増加傾向にある
売上先の業種別区分は自動車関連57.0%、日用品関連13.1%、O.A.機器関連9.4%、医療機器関連8.0%、家電7.2%、電子部品2.5%、その他2.8%となっている。
売上に占める親会社であるKISCO向け割合はH28.3期は43%、H29.3期は33%、H29.9期は24%であり、親会社への依存割合は減少傾向にある。
粗利率:前々期58%、前期58%、直近期Q61%で推移している。
単体売上原価のうち、材料費が27%、労務費が35%、経費(外注費が大部分)が36%を占めている。
売上総利益:直近通年期前期比106%、直近四半期単純年換算前期比124%である。
売上高の増加によって、粗利額も増加傾向にある。
(販管費、営業損益)
販管費:直近通年期前期比112%、直近四半期単純年換算前期比116%である。
H29.3期の販管費1291百万円のうち、給与が486百万円、法定福利費が94百万円、役員報酬が108百万円を占めている。
営業利益:直近通年期前期比93%、直近四半期単純年換算前期比146%である。
H29.3期は粗利額を超えて販管費が増加したため営業利益額は減額となった。H29.9期は粗利額の伸びが大きく営業利益額も増加傾向にある。
(最終利益)
「最終利益÷営業利益」:前々期67%、前期67%、直近期Q68%で推移している。
【財政状態の分析】
(財務諸表の特徴)
直近決算における純有利子負債(マイナスは純キャッシュ)は-404百万円(IPO資金調達後は-1973百万円)、自己資本比率は66%、有利子負債比率は4%である。
実質的に無借金経営であり財務内容は安定している。
繰延税金資産についてH29.3期の一時差異(税額見合額)132百万円のうち退引が40百万円を占めている。評価性引当額は5百万円程度であり大部分の一時差異について資産計上している。
(資本政策)
上場に当たっての当選枚数は5237枚である。
IPO後においても親会社の持株比率は60%を超える見込み。
(ROAとROE)
直近決算期であるH29.9期の純資産と想定発行価格による増資と直近Q決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ13%、16%である
また、上記純資産を基準として直近通期決算期の年度換算利益を前提としたROA、ROEはそれぞれ9%、11%である
(IPO調達資金が自己資本へ与える影響)
想定発行価格と公募株式数に基づく調達資金は1570百万円であり、直近純資産に対して103%の自己資本増加となる。
【株価の分析】
(将来見込み)
(PER指標)
直近Q決算期であるH29.9期の利益の年換算額と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は14.4倍である
また、直近通年決算期であるH29.3期の利益と想定発行価格を前提としたPER(希薄化株式考慮済)は21倍である
(PBR指標)
直近Q決算期であるH29.9期の純資産額と想定発行価格を前提としたIPO増資を前提としたPBR(希薄化株式考慮済)は2.3倍である
(類似会社比較)
ビジネスモデルが近い上場会社のPERは19.87~24.88倍、PBRは1.09~1.34倍である。
また類似会社のROEは2.1~4.9%、ROAは1.3~2.7%である。
同業他社と比べてROE,ROAは高めである一方、PERは低めの印象である。
世紀(6234) | |||||
想定発行価格の印象 | |||||
2Q実績ではPER低めでありROA,ROEは高めで割安感あるが、親会社であるKISCOの持株比率が売出後でも過半数を超える点は留意が必要。 | |||||
世紀(6234)の概要 | |||||
項目 | 内容 | ||||
事業内容 | 射出成型合理化機器の製造販売 | ||||
業種別分類 | 機械 | ||||
本店所在地 | 山形県米沢市万世町 | ||||
監査法人 | 新日本 | ||||
主幹事 | 野村證券 | ||||
決算月 | 3月 | ||||
BB期間 | H30.1.23 | ~ | H30.1.29 | ||
上場日 | H30.2.8 | ||||
上場市場 | マザーズ | ||||
大株主① | KISCO | 1,023,000株 | 持株割合98% | うち売出 | 195,200株 |
社長 | 川端秀一、昭和25年うまれ、親会社であるKISCOに昭和40年に入社、平成22年に社長就任 | ||||
世紀(6234)の沿革 | |||||
時期 | 内容 | ||||
S29/7 | 合成樹脂成形加工を目的として世紀合成工業株式会社を設立(資本金130万円) | ||||
H18/11 | 世紀科技(香港)有限公司を設立(現連結子会社) | ||||
H20/11 | 世紀熱流道貿易(深圳)有限公司を設立(現連結子会社) | ||||
H27/3 | フィリピンでの販売強化のためSEIKI HOT RUNNERS PHILIPPINES INC.を設立(現連結子会社) | ||||
H27/9 | 欧州での販売強化のためドイツにSeiki Deutschland GmbHを設立(現連結子会社) | ||||
H29/8 | アメリカでの販売強化のためSeiki Hot Runners America Inc.(現連結子会社)を設立 | ||||
世紀(6234)が実施する事業内容 | |||||
項目 | 内容 | ||||
ホットランナーシステム | 溶融樹脂を成形品のゲートまで導く温度制御するための特殊なヒーターを備えた機器等の製造販売 | ||||
(販売実績) | H29.3⇒ | 2,341百万円 | H29.9⇒ | 1,406百万円 | 進捗率60% |
(受注残高) | H29.3⇒ | 125百万円 | H29.9⇒ | 119百万円 | 進捗率95% |
コントローラー | 樹脂の温度を溶融温度に制御する装置等の製造販売 | ||||
(販売実績) | H29.3⇒ | 578百万円 | H29.9⇒ | 327百万円 | 進捗率57% |
(受注残高) | H29.3⇒ | 23百万円 | H29.9⇒ | 40百万円 | 進捗率174% |
世紀(6234)過去5年間の指標(単体)推移 | |||||
項目 | 5年前 | ⇒ | 直近H29.3期 | ||
売上高 | 2,209百万円 | ⇒ | 2,845百万円 | ||
当期利益 | 133百万円 | ⇒ | 343百万円 | ||
総資産 | 1,756百万円 | ⇒ | 2,019百万円 | ||
純資産 | 534百万円 | ⇒ | 1,301百万円 | ||
従業員数 | 137人 | ⇒ | 120人 | ||
世紀(6234)の業績推移分析 | |||||
(単位:百万円) | H28.3 | H29.3 | 増減 | H29.9 | Q進捗 |
売上高 | 2,931 | 3,116 | 185 | 1,833 | 59% |
年間予想 | 3,665 | 50% | |||
売上総利益 | 1,692 | 1,793 | 100 | 1,114 | 62% |
販管費 | 1,153 | 1,291 | 137 | 748 | 58% |
営業利益 | 539 | 502 | △37 | 366 | 73% |
年間予想 | 732 | 50% | |||
減価償却費 | 95 | 90 | △5 | 47 | 52% |
EBITDA | 634 | 592 | △42 | 413 | 70% |
支配株主帰属利益 | 361 | 338 | △23 | 247 | 73% |
年間予想 | 495 | 50% | |||
簡易営業キャッシュフロー | 456 | 428 | △28 | 294 | |
年間予想 | 588 | ||||
※年間予想はQ数値を年次に単純換算した金額 | |||||
H28.3 | H29.3 | H29.9 | 予想 | ||
売上総利益率 | 57.8% | 57.5% | 60.8% | ||
営業利益率 | 18.4% | 16.1% | 20.0% | 20.0% | |
支配株主帰属利益率 | 12.3% | 10.9% | 13.5% | 13.5% | |
最終利益÷営業利益 | 67.0% | 67.4% | 67.6% | 67.6% | |
世紀(6234)の財政状態 | |||||
BS項目 | H29.9 | ||||
現預金等 | 472 | ||||
流動資産 | 1,458 | ||||
流動負債 | 652 | ||||
流動資産ー流動負債 | 807 | ||||
うち現金短借以外 | 402 | ||||
有利子負債(流動) | 67 | ||||
有利子負債(固定) | 0 | ||||
有利子負債計 | 67 | ||||
ネット有利子負債 | △404 | ||||
固定資産 | 846 | ||||
固定負債 | 132 | ||||
純資産 | 1,521 | ||||
非支配株主持分 | 0 | ||||
親会社所有者持分 | 1,521 | ||||
流動比率 | 224% | ||||
固定長期適合率 | 51% | ||||
自己資本比率 | 66% | ||||
有利子負債比率 | 4% | ||||
世紀(6234)の利益指標 | |||||
H29.3 | H29.9 | 予想 | |||
ROE | 10.9% | 16.0% | 16.0% | ||
ROA | 8.7% | 12.8% | 12.8% | ||
世紀(6234)の株式数,時価総額の見込み | |||||
上場前発行済株式 | 1,041,000 | 自己株除く | |||
うち売出株数 | 195,200 | 当選枚数 | |||
上場時発行株式 | 328,500 | OA含む | 5,237 | ||
引受価額 | 4,774.8 | 円 | |||
上場時調達見込額 | 1,568,522 | 千円 | |||
調達後親会社所有者持分 | 3,089,149 | ||||
上場時増資額/直近純資産 | 103% | ||||
直近株価 | 5,190 | 想定発行価格 | |||
時価総額 | 7,107,705 | 千円 | |||
非支配株主持分 | 0 | ||||
純有利子負債(ipo資金受入後) | △1,972,814 | ||||
事業価値 | 5,134,891 | ||||
潜在株 | 0 | 0.0% | ←潜在株割合 | ||
世紀(6234)の株価指標 | |||||
指標 | H29.3 | H29.9 | 予想 | ||
EBIT倍率 | 10.2 | 7.0 | 7.0 | ||
EBITDA倍率 | 8.7 | 6.2 | |||
営業利益PER | 14.2 | 9.7 | 9.7 | ||
PER | 21.0 | 14.4 | 14.4 | ||
PBR | 2.3 | ||||
世紀(6234)における従業員の状況 | |||||
H29.11 | |||||
連結人員 | 186 | 人 | |||
親会社単体人員 | 139 | 人 | |||
親会社単体平均年齢 | 46 | 才 | |||
親会社単体平均年収 | 5,747 | 千円 | |||
一人あたり年間粗利(連結) | 11,979 | 千円 | |||
一人あたり年間販管費(連結) | 8,044 | 千円 | |||
世紀(6234)上場までの資本政策 | |||||
発行日 | 株数 | 発行価格 | 分割考慮 | 割当先 | |
~H29/3 | 682 | 設立時~ | |||
H29/3 | 12 | 3,500,000 | 2,333 | 川端秀一4株、田村広3株、他4名 | |
H29/3 | 1,040,306 | 1500分割 | |||
IPO直前計 | 1,041,000 | ||||
IPO時 | 328,500 | 5,190 | ⇒想定発行価格 | ||
IPO後計 | 1,369,500 | 時価総額 | 7,108 | 百万円 | |
分割日 | 分割数 | 売買月 | 分割考慮単価 | 買受人 | |
H29/3 | 1500 | 該当なし | |||
類似上場会社指標(H30.1.7時点) | |||||
銘柄 | 銘柄コード | PER | PBR | ROE | ROA |
日精樹脂工業 | 6293 | 19.9 | 1.1 | 4.9 | 2.7 |
東芝機械 | 6104 | 24.9 | 1.3 | 2.1 | 1.3 |
世紀(6234) | 21.0 | 2.3 | 10.9 | 8.7 | |
銘柄 | 売上(百万) | 営業利益(百万) | 特徴 | ||
日精樹脂工業 | 39,000 | 2,950 | 射出成型機最大手 | ||
東芝機械 | 122,000 | 5,500 | 射出、ダイがカストなど成型機が主軸 | ||
世紀(6234) | 3,116 | 502 |