IPO上場/ブロードバンドセキュリティ(4398)の業績・株価・財務分析

2018/08/20

IPO

【ブロードバンドセキュリティの概要】
過去2年間の資本政策における株価は想定発行価格と同値である。売上原価は労務費が4割、外注費が2割程度を占める。直近4Q(他期も同様)は繰越欠損金の利用が大きく(税金資産の評価性引当額は多額)税金費用がマイナスである。増収は継続しているが、利益率の低下により利益は伸びが鈍化している。





【ブロードバンドセキュリティの事業内容】
情報漏洩の予防や防止、セキュリティ機器の24時間365日体制での遠隔監視、未知のマルウエア検知によるネットワーク遮断等により、情報漏洩リスクから企業を守ることを目的としたセキュリティサービスを実施。サービスは「セキュリティ監査・コンサルティングサービス」、「脆弱性診断サービス」、「情報漏洩IT対策サービス」(売上の半分を占める)の3つに分類。セキュアメールサービスにおいては、Proofpoint,Inc.からのライセンス利用契約によりサービス提供。


【ブロードバンドセキュリティの株主】
主な株主はSBIインキュベーション(50.4%)、SBI FinTech Solutions(27.9%)、持塚社長(11.5%)である。
既存株主の売出はSBIインキュベーション300千株が主なものである。


【ブロードバンドセキュリティの定量情報】
従業員数はグループ全体で183人であり、平均年収(単体)は6,575千円、売上規模は3,067百万円(直近Q年換算では3,346百万円)である。営業利益規模は178百万円(直近Q年換算では181百万円)である。
直近総資産額は1,646百万円、純資産額は393百万円である。


【上場日とBB期間】
上場日は平成30年9月26日であり、BB期間は平成30年9月5日から平成30年9月11日までである。主幹事はみずほ証券である。


【ブロードバンドセキュリティの業績推移】
売上に関して直近期(n期)は前期比(n-1期)で+377百万円(+14.0%)、直近四半期年換算数値では前期比(n期)で+279百万円(+9.1%)である。
営業利益に関して直近期(n期)は前期比(n-1期)で+59百万円(+49.6%)、直近四半期年換算数値では前期比(n期)で+3百万円(+1.7%)である。
最終利益はn-1期が+86百万円、n期が+145百万円、直近四半期年間算額が+172百万円である。


【ブロードバンドセキュリティの時価総額(想定発行価格前提)】
想定発行価格に基づいた時価総額は3,169百万円(希薄化実行前提だと3,284百万円)である。

【ブロードバンドセキュリティのPBR,PER】
PERはn-1期の利益に基づくとが38.2倍、n期に基づくと22.6倍、直近四半期年間算額に基づくと19.1倍である。(ただし各期とも税金費用計上少額であり留意)
直近四半期決算書に基づくPBRは4.1倍である。


 

スポンサーリンク


【ブロードバンドセキュリティ(4398)の業績・PER分析】
損益計算書/ 指標 直Q年換算 直Q期 n期 n-1期
 売上(百万円) 3,346 3,346 3,067 2,690
 売上総利益(百万円) 794 794 745 681
 粗利率 23.7% 23.7% 24.3% 25.3%
 営業利益(百万円) q 181 181 178 119
営業利益率 5.4% 5.4% 5.8% 4.4%
 最終利益(百万円) r 172 172 145 86
最終利益÷営業利益 95% 95% 81% 72%
 ROE(IPO後) r÷l 22.5% 19.0% 11.2%
 ROA(IPO後) r÷m 8.5% 7.2% 4.3%
 EV/EBIT倍率 p÷q 16.9 17.2 25.7
 想定発行価格PER i÷r 19.1 22.6 38.2
過去2年間の資本政策における株価は想定発行価格と同値である。売上原価は労務費が4割、外注費が2割程度を占める。直近4Q(他期も同様)は繰越欠損金の利用が大きく(税金資産の評価性引当額は多額)税金費用がマイナスである。増収は継続しているが、利益率の低下により利益は伸びが鈍化している。
想定時価総額(百万円)/希薄化込 3,169 3,284
事業価値(百万円)/純資産倍率 3,061 4.1
資本政策 日付 分割数・単価 日付 分割数・単価
株式分割 H28/10 1/100(併合)
譲渡・新株単価(分割考慮) H28/3 800 H30/3 800
想定発行価格 800
既存株主(希薄化除く) 持株数(千株) 持株比率 発行済株式数(千株)
SBIインキュベーション 1,741 50% 3,456
SBI FinTech Solutions 964 28%
持塚社長 396 11%
PERシミュレーション 20倍 50倍 100倍 150倍
 必要最終利益(百万円) 164 66 33 22
 必要営業利益(70%前提) 235 94 47 31
【ブロードバンドセキュリティ(4398)の会社情報・BS分析】
項目 内容
会社名/社長 ブロードバンドセキュリティ 持塚 朗
証券コード 4398
市場/主幹事証券 JASDAQ(スタンダード) みずほ証券
上場日/BB期間 平成30年9月26日 平成30年9月5日から平成30年9月11日まで
事業内容 情報漏洩の予防や防止、セキュリティ機器の24時間365日体制での遠隔監視、未知のマルウエア検知によるネットワーク遮断等により、情報漏洩リスクから企業を守ることを目的としたセキュリティサービスを実施。サービスは「セキュリティ監査・コンサルティングサービス」、「脆弱性診断サービス」、「情報漏洩IT対策サービス」(売上の半分を占める)の3つに分類。セキュアメールサービスにおいては、Proofpoint,Inc.からのライセンス利用契約によりサービス提供。
人員(人)/年齢(歳)/年収(千円) 183 41 6,575
募集株数(OA含む) 505,000 a
売出株数(OA含む) 300,000 b
主な売出人 SBIインキュベーション300千株
発行済株式数(上場前/自己株除) 3,455,730 c
発行済株式数(上場直後) 3,960,730 d=a+c
希薄化株式数(新株予約権) 144,000 e
発行済株式数希薄化後(上場後) 4,104,730 f=d+e
想定発行価格(円) 800 g
上場後時価総額(百万円) 3,169 h=d×g
上場後時価総額/希薄化込(百万円) 3,284 i=f×g
直近純資産(百万円) 393 j
直近総資産(百万円) 1,646 k
直近固定資産(百万円) 694
IPO後純資産(百万円) 765 l=j+a×g
IPO後総資産(百万円) 2,018 m=k+a×g
IPO後PBR 4.1 n=h÷l
ネットキャッシュ(百万円) 108 o
EV 3,061 p=h-o
貸借対照表
自己資本比率が低く、手元キャッシュも多くはない。リース資産、ソフトウェアが2億円を超えており前受収益は3億円を超える。